“めか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
13.3%
化粧13.3%
13.3%
13.3%
6.7%
盛粧6.7%
目力6.7%
粧飾6.7%
艶裝6.7%
装飾6.7%
6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
作太郎はというと、彼も今日は一日一切の仕事を休ませられて、朝から床屋へいったり、湯に入ったりしてめかしていた。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
「おい、武蔵たけぞう、ここの若い後家は、毎晩、白粉おしろいをつけて、化粧めかしこむぞ」
宮本武蔵:02 地の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「林さん、新しい袷なんぞ着てめかしているんだね」と、お絹は仰向いて男の姿をながめた。
両国の秋 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
聲をかけられたのは、三人連にんづれの女である。いづれしま無地むぢかの吾妻アヅマコートに、紺か澁蛇しぶじやかの傘をして、めかし込んでゐるが、聲には氣もつかず、何やら笑ひさゞめきながら通過ぎやうとする。
絶望 (旧字旧仮名) / 徳田秋声(著)
フムおめかだ。これがお前だとちょうど名も可い。イヤサお富と、手拭てぬぐいを取る、この天窓あたまで茶番になるだろう。
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
米国は華盛頓ワシントン市のWIといふ名高い料理屋に、ある日の事、孔雀のやうに盛粧めかし込むだ婦人が入つて来た。入口いりくちそばに立つてゐたのは折目の正しい、仕立おろしの流行服を着込むだ紳士だつた。
今更贔屓分ひいきぶんでいうのではありません、——ちょッ、目力めか(助)編輯へんしゅうめ、女の徳だ、などと蔭で皆憤懣ふんまんはしたものの、私たちより、一歩ひとあしさきに文名をせた才媛さいえんです、その文金の高髷たかまげの時代から……
白花の朝顔 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
粧飾めかす時に、うっすらと裸体に巻く宝もののうつくし衣服きものだよ。これは……
茸の舞姫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
寒空にあはせ一枚で乳母車を露店にして黄塵を浴びながら大福餅を燒いて客を待つ脊髓のかゞまつた婆さんを、皺だらけの顏を鏝塗こてぬりに艶裝めかしこんで、船頭や、車引や
崖の下 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
恩知らずの時計めが、六時を廻つて平気な顔。あのぴかぴかと白いのが、お園の顔に似てゐるやうな。お園も今は、お妾と、誰憚らず、装飾めかしてゐやろ。今夜も旦那は、またそこにか。
したゆく水 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
この頃は何となくしやれてゐますわね、さうして今朝なんぞは羽織から帯まで仕立下したておろ渾成づくめで、その奇麗事とつたら、いつにも氷川へ行くのにあんなにめかした事はありはしません。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)