“贔屓分”の読み方と例文
読み方割合
ひいきぶん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こやつは店賃たなちんを払わねえからいてやらねえの、あれは付届けがいいから贔屓分ひいきぶんにしてやれとはいわねえ……
大菩薩峠:22 白骨の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
つい秘密が保てなくなってしまったんですけれど、匿名なら先生の立場だって、別に悪くはないわけじゃない? それも先生に贔屓分ひいきぶんに点をいただこうとは思わないの。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
今更贔屓分ひいきぶんでいうのではありません、——ちょッ、目力めか(助)編輯へんしゅうめ、女の徳だ、などと蔭で皆憤懣ふんまんはしたものの、私たちより、一歩ひとあしさきに文名をせた才媛さいえんです、その文金の高髷たかまげの時代から……
白花の朝顔 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)