“かざ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:カザ
語句割合
61.4%
27.9%
1.7%
1.5%
1.1%
1.1%
0.9%
0.6%
挿頭0.6%
揷頭0.4%
0.4%
嚴飾0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
臭気0.2%
臭氣0.2%
0.2%
装飾0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
勘次かんじはそれでも分別ふんべつもないので仕方しかたなしに桑畑くはばたけこえみなみわびたのみにつた。かれふる菅笠すげがさ一寸ちよつとあたまかざしてくびちゞめてつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
そして、店先みせさきって、なるほど、たくさんいろいろな仏像ぶつぞうや、彫刻ちょうこくがあるものだと、一ひととおかざられてあるものにとおしたのです。
天下一品 (新字新仮名) / 小川未明(著)
びん真白ましろき手を、矢を黒髪に、女性にょしょうの最も優しく、なよやかなる容儀見ゆ。を持てるが背後うしろに引添い、前なる女のわらべは、錦の袋を取出とりいで下よりかざし向く。媛神、半ばかざして、その鏡をる。
多神教 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
しかして、つきものとしては死霊の話が伝わっている。そのほか「かざオリ」と名づくる怪事がある。
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)
「さあ何処やろかしらんいうて、いま相談してまんねけれど、ハッキリ何処やら分らしめへん。——お客さん、これ何のかざや、分ってですか」
蠅男 (新字新仮名) / 海野十三(著)
軒軒にかざし、さては花火どんどろをあげ、はるか、宙の乳街あまのかはを祝ふ異風の祭の中にたたづんでゐた。
仙台の夏 (新字旧仮名) / 石川善助(著)
然るに草創さうさうの始に立ちながら、家屋を飾り、衣服をかざり、美妾を抱へ、蓄財を謀りなば、維新の功業は遂げられ間敷也。
遺訓 (旧字旧仮名) / 西郷隆盛(著)
玄奘より二百余年前渡天した法顕の紀行にも竺刹尸羅たくちゃしら国で仏前生に身を捨て餓虎に施した故蹟に諸宝玉でかざった大窣堵波あり
また奏し合った中でも蔵人少将は、新女御が見ておられるであろうと思って興奮をおさえることができないのである。美しい物でもないこの夜の綿の花も、挿頭かざす若公達きんだちに引き立てられて見えた。
源氏物語:46 竹河 (新字新仮名) / 紫式部(著)
揷頭かざしたる牡丹火となり海燃えぬ思ひ乱るる人の子の夢
晶子鑑賞 (新字旧仮名) / 平野万里(著)
征西将軍が拝受したる菊桐きくきりの大勲章よりもその身にとってありがたかるべし、今や故郷ににしきかざり、早や閭樹りょじゅ顕われ村見え、己が快楽の場なりし勇蔵が家またすでに十歩の近きにありて
空家 (新字新仮名) / 宮崎湖処子(著)
ここに父答へて曰はく、「こは大君にますなり。かしこし、が子仕へまつれ」といひて、その家を嚴飾かざりて、さもらひ待ちしかば、明日あすのひ入りましき。
兵士いくさびとを隱し伏せ、鎧を衣の中にせて、河の邊に到りて、船に乘らむとする時に、その嚴飾かざれる處をみさけて、弟王その呉床あぐらにいますと思ほして、ふつにかぢを取りて船に立ちませることを知らず
趙痩ちょうそうと云わむよりは、むしろ楊肥ようひと云うべき女である。それが女道士になっているから、脂粉の顔色をけがすを嫌っていたかと云うと、そうではない。平生よそおいこらかたちかざっていたのである。
魚玄機 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
妙慧深禅身ヲかざ
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)
提げパテンの蝙蝠かうもりかざさずして竹の子笠をる誠に清くして安樂の生涯羨ましき限りなり衣服調度の美を競ふは必竟ひつきやう自分の心を慰むる爲ならず人に羨まれん感服されんといふ爲なり其爲に心を
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
「これから家へ行くと、お酒の臭気かざがして阿母アはんに知れますよつて、わたへもうちいと歩いて行きますわ。をツさん別れまへう。」
鱧の皮 (新字旧仮名) / 上司小剣(著)
「これから家へ行くと、お酒の臭氣かざがして阿母アはんに知れますよつて、わたへもうちいと歩いて行きますわ。をツさん別れまへう。」
鱧の皮 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
また暫く待って七宝で飾った宮殿を過ぎて極楽ごとき中殿に到る、六十ばかりの人微妙に身をかざり出で来り、強いてかの男を微妙いみじき帳床に坐らせ
公子 つづまやかな美しさが、その一人娘の彳んだ姿を装飾かざっていたでござりましょう。
レモンの花の咲く丘へ (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
中にも月桂ラウレオの枝もて車輪をかざりたるあり。そのさま四阿屋あづまやの行くが如し。家と車との隙間をば樂しげなる人うづめたり。窓には見物の人々充ちたり。
こういうわけで、彼はその夜のうちに召し捕られてしまった。賊は浅草観音のそばに住んでいるかざり職人で、家には母もあり、妻子もある。
探偵夜話 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
しばらく待ちたまえとてたちまちせぬ、さて出て来て暫く眼を閉じよという、教えのままに眠入ねいると思うほどに目を開けという、目を開けて見れば微妙めでたかざった門あり