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飾
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かざ
ふりがな文庫
“
飾
(
かざ
)” の例文
ジョバンニは、せわしくいろいろのことを考えながら、さまざまの
灯
(
あかり
)
や木の
枝
(
えだ
)
で、すっかりきれいに
飾
(
かざ
)
られた街を通って行きました。
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
そして、
店先
(
みせさき
)
に
立
(
た
)
って、なるほど、たくさんいろいろな
仏像
(
ぶつぞう
)
や、
彫刻
(
ちょうこく
)
があるものだと、一
通
(
ひととお
)
り
飾
(
かざ
)
られてあるものに
目
(
め
)
を
通
(
とお
)
したのです。
天下一品
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
油煙
(
ゆえん
)
がぼうつと
騰
(
あが
)
るカンテラの
光
(
ひかり
)
がさういふ
凡
(
すべ
)
てを
凉
(
すゞ
)
しく
見
(
み
)
せて
居
(
ゐ
)
る。
殊
(
こと
)
に
斷
(
た
)
ち
割
(
わ
)
つた
西瓜
(
すゐくわ
)
の
赤
(
あか
)
い
切
(
きれ
)
は
小
(
ちひ
)
さな
店
(
みせ
)
の
第
(
だい
)
一の
飾
(
かざ
)
りである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
そして、もうさっそくに、きょう、町へ出たら、きものと身の
飾
(
かざ
)
りのこまものを、買って来てくれるように、父親にせがみました。
ラ・ベルとラ・ベート(美し姫と怪獣)
(新字新仮名)
/
ガブリエル=シュザンヌ・バルボ・ド・ヴィルヌーヴ
(著)
るりをしきつめた
道
(
みち
)
をとおって、さんごで
飾
(
かざ
)
った
玄関
(
げんかん
)
を
入
(
はい
)
って、めのうで
堅
(
かた
)
めた
廊下
(
ろうか
)
を
伝
(
つた
)
わって、
奥
(
おく
)
の
奥
(
おく
)
の
大広間
(
おおひろま
)
へとおりました。
田原藤太
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
▼ もっと見る
あれこそはひとりこの
御夫婦
(
ごふうふ
)
の
御
(
ご
)
一
代
(
だい
)
を
飾
(
かざ
)
る、
尤
(
もっと
)
も
美
(
うつく
)
しい
事蹟
(
じせき
)
であるばかりでなく、
又
(
また
)
日本
(
にほん
)
の
歴史
(
れきし
)
の
中
(
なか
)
での
飛
(
と
)
び
切
(
き
)
りの
美談
(
びだん
)
と
存
(
ぞん
)
じます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
お米の手に持つ菊の花、
飾
(
かざ
)
った菊の植木鉢、それから借金取が取って
掃
(
は
)
き出す
手箒
(
てぼうき
)
も、皆彼の家から若者等が
徴発
(
ちょうはつ
)
して往ったのである。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
一通りの話をきき、万吉の
苦衷
(
くちゅう
)
のある所に、鴻山もとくとうなずいて、次には、自分がここへ来るまでの経路を、
飾
(
かざ
)
り気なく物語った。
鳴門秘帖:02 江戸の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
教会と市役所のあいだには、広場をとりかこんで、さまざまの
飾
(
かざ
)
りのついた、見るも美しい
破風
(
はふ
)
のある家々が立ち
並
(
なら
)
んでいました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
「
一體
(
いつたい
)
是
(
こり
)
や、
何
(
ど
)
う
云
(
い
)
ふ
了見
(
れうけん
)
だね」と
自分
(
じぶん
)
で
飾
(
かざ
)
り
付
(
つ
)
けた
物
(
もの
)
を
眺
(
なが
)
めながら、
御米
(
およね
)
に
聞
(
き
)
いた。
御米
(
およね
)
にも
毎年
(
まいとし
)
斯
(
か
)
うする
意味
(
いみ
)
は
頓
(
とん
)
と
解
(
わか
)
らなかつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
飾
(
かざ
)
りつきの
壺
(
つぼ
)
だとか、また
口
(
くち
)
のついたしびんのような
形
(
かたち
)
をしたものもありますが、なかにも
不思議
(
ふしぎ
)
なのははさふといふ
器物
(
きぶつ
)
です。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
左右
(
さいう
)
に
振
(
ふり
)
我元より
言葉
(
ことば
)
を
飾
(
かざ
)
らざるが故に其許の
易
(
えき
)
は申されずと云ふ靱負問て今も申如く假令如何なることなりとも苦しからず夫を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
床
(
とこ
)
にも
座敷
(
ざしき
)
にも
飾
(
かざ
)
りといっては無いが、
柱立
(
はしらだち
)
の見事な、
畳
(
たたみ
)
の
堅
(
かた
)
い、
炉
(
ろ
)
の大いなる、
自在鍵
(
じざいかぎ
)
の
鯉
(
こい
)
は
鱗
(
うろこ
)
が
黄金造
(
こがねづくり
)
であるかと思わるる
艶
(
つや
)
を持った
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
かつお木というのは、天皇のお宮か、神さまのお
社
(
やしろ
)
かでなければつけないはずの、かつおのような形をした、むねの
飾
(
かざ
)
りです。
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
その
小松
(
こまつ
)
は、
何處
(
どこ
)
からか
光
(
ひかり
)
を
受
(
う
)
けてるらしく、
丁度
(
ちやうど
)
銀
(
ぎん
)
モールで
飾
(
かざ
)
られたクリスマスツリーのやうに、
枝々
(
えだ/\
)
が
光榮
(
くわうえい
)
にみちてぐるりに
輝
(
かゞや
)
いてゐた。
日の光を浴びて
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
然らずして、
徒
(
いたづら
)
に聞見を
貪
(
むさぼ
)
るのみならば、則ち或は
傲
(
がう
)
を
長
(
ちやう
)
じ非を
飾
(
かざ
)
らんことを恐る。謂はゆる
寇
(
こう
)
に兵を
假
(
か
)
し、
盜
(
たう
)
に
糧
(
りやう
)
を
資
(
し
)
するなり、
虞
(
おもんぱか
)
る可し。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
其
(
そ
)
れの
徳義
(
とくぎ
)
は——「
廋
(
かく
)
すより
露
(
あら
)
はるゝはなし」——
尚
(
な
)
ほ
言
(
い
)
ひ
換
(
か
)
へれば——「
外見
(
ぐわいけん
)
を
飾
(
かざ
)
るな、
幾
(
いく
)
ら
體裁
(
ていさい
)
ばかり
繕
(
つくろ
)
つても
駄目
(
だめ
)
だ、
蛙
(
かはづ
)
の
子
(
こ
)
は
矢
(
や
)
ツ
張
(
ぱり
)
蛙
(
かはづ
)
さ」
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
書院の床の間のまえに、経机が置かれて、その上に、生首が一つ
飾
(
かざ
)
ってあるのだ……妙見勝三郎の首、たった今玄関で
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
お
正月
(
しやうぐわつ
)
のお
飾
(
かざ
)
りを
片付
(
かたづ
)
ける
時分
(
じぶん
)
には、
村中
(
むらぢう
)
の
門松
(
かどまつ
)
や
注連繩
(
しめなは
)
などを
村
(
むら
)
のはづれへ
持
(
も
)
つて
行
(
い
)
つて、一
緒
(
しよ
)
にして
燒
(
や
)
きました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
伯爵は肩をすくめたが、
素直
(
すなお
)
に一礼すると、宝石入りの指輪で
飾
(
かざ
)
りたてた白い手にペンをとりあげ、小さな紙切れを
裂
(
さ
)
き取って、それに書き始めた。
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
それは、この前のクリスマスのときに、お金持の商人の家で、ガラス戸ごしに見たのよりも、ずっと大きくて、ずっとりっぱに
飾
(
かざ
)
りたててありました。
マッチ売りの少女
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
君
(
きみ
)
の
遺族
(
いぞく
)
や
小穴君
(
をあなくん
)
などがそれを
求
(
もと
)
めるけれど、
君
(
きみ
)
の
本
(
ほん
)
を
飾
(
かざ
)
れるやうなことが
僕
(
ぼく
)
に
書
(
か
)
けるものか。でも
僕
(
ぼく
)
はこの
本
(
ほん
)
のためにたつた
一
(
ひと
)
つだけは
手柄
(
てがら
)
をしたよ。
「三つの宝」序に代へて
(旧字旧仮名)
/
佐藤春夫
(著)
著名
(
ちょめい
)
の学者の
筆
(
ふで
)
になる「
蠅
(
はえ
)
を
憎
(
にく
)
むの
辞
(
じ
)
」が現代的科学的
修辞
(
しゅうじ
)
に
飾
(
かざ
)
られて、しばしばジャーナリズムをにぎわした。
蛆の効用
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
うき
世
(
よ
)
の
飾
(
かざ
)
りの
紅
(
べに
)
をしろいこそ
入
(
い
)
らぬ
物
(
もの
)
と
洗
(
あら
)
ひ
髮
(
がみ
)
の
投
(
な
)
け
島田
(
しまだ
)
に
元結
(
もとゆひ
)
一
筋
(
すぢ
)
きつて
放
(
はな
)
せし
姿
(
すがた
)
、
色
(
いろ
)
このむ
者
(
もの
)
の
目
(
め
)
には
又
(
また
)
一
段
(
だん
)
の
美
(
び
)
とたヽえて
聟
(
むこ
)
にゆかん
嫁
(
よめ
)
にとらん
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
飾
(
かざ
)
りのない
束
(
たば
)
ね
髪
(
がみ
)
に、白い
上衣
(
うわぎ
)
を着たあなたが
項垂
(
うなだ
)
れたまま、映画をまるで見ていないようなのも悲しかった。
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
与一は、この部屋に手製の額に入れた自分の風景画を一枚
飾
(
かざ
)
りつけた。あんまりいい絵ではない。私はかつて、与一の絵をそんなに
上手
(
じょうず
)
だと思った事がない。
清貧の書
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
僕はSに別れてから、すぐにその次の横町を
曲
(
まが
)
った。横町の角の
飾
(
かざ
)
り窓にはオルガンが一台
据
(
す
)
えてあった。
死後
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
凡
(
およ
)
そ
説
(
ぜい
)
の
務
(
つと
)
め、
説
(
と
)
く
所
(
ところ
)
の
敬
(
けい
)
する
所
(
ところ
)
を
飾
(
かざ
)
り・
而
(
しかう
)
して
其
(
そ
)
の
醜
(
にく
)
む
所
(
ところ
)
を
(八五)
滅
(
めつ
)
するを
知
(
し
)
るに
在
(
あ
)
り。
彼
(
かれ
)
自
(
みづか
)
ら
其計
(
そのけい
)
を
知
(
ち
)
とせば、
則
(
すなは
)
ち
其失
(
そのしつ
)
を
以
(
もつ
)
て
之
(
これ
)
を
(八六)
窮
(
きは
)
むる
無
(
な
)
かれ。
国訳史記列伝:03 老荘申韓列伝第三
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
ぞろ/\とホテルへ
入
(
はい
)
つて
行
(
い
)
つた。ちやうどクリスマスの
翌夜
(
よくや
)
でパイントリイが
物々
(
もの/\
)
しく
飾
(
かざ
)
られ、
食堂
(
しよくどう
)
に
舞踊
(
ぶよう
)
があつたりして、まるでお
祭
(
まつり
)
のやうな
騒
(
さわ
)
ぎであつた。
微笑の渦
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
床の間には
既
(
すで
)
に宝物の数々が
飾
(
かざ
)
ってあって、主人はそれらの品を一つ一つ、
恭
(
うやうや
)
しく私たちの前に並べた。
吉野葛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
その通りに心掛けていたのだが、どういうものか足が早くて水密桃など瞬く間に
腐敗
(
ふはい
)
した。店へ
飾
(
かざ
)
っておけぬから、辛い気持で捨てた。毎日、捨てる分が多かった。
夫婦善哉
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
ガラッ八の八五郎は銭形平次の前へ、前夜日本橋から芝、田町までの間に拾った
南鐐
(
なんりょう
)
、小判、
飾
(
かざ
)
り
櫛
(
ぐし
)
、四文銭、二分金、
簪
(
かんざし
)
、懐中鏡——と畳の上へ並べて行ったのです。
銭形平次捕物控:131 駕籠の行方
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
電池と真空ポンプと測定装置との
外
(
ほか
)
には、ほとんど室の
飾
(
かざ
)
りになるような器械はなく、がらんとしたうすら寒い地下室であった。実験室全体の感じが
薄蒼
(
うすあお
)
くすすけていた。
実験室の記憶
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
救うのがいやだからではないのだ。僕は友人たちがくる前に、船長室のあの
不気味
(
ぶきみ
)
な
飾
(
かざ
)
りものを処分しよう。
死者
(
ししゃ
)
の
霊
(
れい
)
をあつかう役目に僕を任命していただければ、光栄だ
恐竜島
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
中央
(
ちうわう
)
アメリカ
發見
(
はつけん
)
の古器物中には此類の石器に
短
(
みぢか
)
き柄を付け
寄
(
よ
)
せ石細工を以て之を
飾
(
かざ
)
れる物在り、又一手に
首級
(
しゆきう
)
を
抱
(
かか
)
へ他手に石槍形の匕首を
携
(
たづさ
)
へたる人物の
石面彫刻物
(
せきめんてうこくぶつ
)
有り。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
飾
(
かざ
)
り
文
(
もん
)
はこれを参酌しろのと、あらゆるものを老石工に向って押しつけてしまいました。
大菩薩峠:29 年魚市の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
全身
垢
(
あか
)
まみれの男が、一ヶ所だけ、例えば足の爪先だけ、無闇に美しく
飾
(
かざ
)
っているような、そういうおかしな所が。彼等は、神秘の雲の中における人間の地位をわきまえぬのじゃ。
文字禍
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
茶も
何
(
なに
)
もやつた事のねえ
奴
(
やつ
)
が、
変
(
へん
)
に
捻
(
ひね
)
つたことを
云
(
い
)
つたり、
不茶人
(
ふちやじん
)
が
偽物
(
にせもの
)
を
飾
(
かざ
)
つて置くのを見て、これは
贋
(
にせ
)
でございますとも
謂
(
い
)
へんから、あゝ
結構
(
けつこう
)
なお
道具
(
だうぐ
)
だと
誉
(
ほ
)
めなければならん
にゆう
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
たいていの日本人は、何かというと、表面堂々とした理由で自分の行動を弁護したり、
飾
(
かざ
)
ったりする。しかも、それで他人をごまかすだけでなく、自分自身の良心をごまかしている。
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
進んで答ふらく、「其の方法は五倫五常の道を守るに在ります」と。翁は頭を
振
(
ふ
)
つて曰ふ、
否々
(
いな/\
)
、そは
金看板
(
きんかんばん
)
なり、
表面
(
うはべ
)
の
飾
(
かざ
)
りに過ぎずと。因つて、左の訓言を
綴
(
つゞ
)
りて與へられたりと。
遺教
(旧字旧仮名)
/
西郷隆盛
(著)
明治の初年にはじめて西洋から伝わりて
爾後
(
じご
)
しだいに日本に
拡
(
ひろ
)
まり、
今日
(
こんにち
)
では東北諸州ならびに信州からそれの良果が
盛
(
さか
)
んに市場に
出回
(
でまわ
)
り、果実店頭を
飾
(
かざ
)
るようにまでなったのである。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
ヂュリ
内實
(
なかみ
)
の十
分
(
ぶん
)
な
思想
(
しさう
)
は、
言葉
(
ことば
)
の
花
(
はな
)
で
飾
(
かざ
)
るには
及
(
およ
)
ばぬ。
算
(
かぞ
)
へらるゝ
身代
(
しんだい
)
は
貧
(
まづ
)
しいのぢゃ。
妾
(
わし
)
の
戀
(
こひ
)
は、
分量
(
ぶんりゃう
)
が
大
(
おほ
)
きう/\なったゆゑに、
今
(
いま
)
は
其
(
その
)
半分
(
はんぶん
)
をも
計算
(
かんぢゃう
)
することが
出來
(
でき
)
ぬわいの。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
珊瑚珠
(
さんごじゅ
)
が七つばかりでその間に宝石が一つ入って居るその
飾
(
かざ
)
りを上げたです。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
飾
(
かざ
)
ることなり。表を飾るをもって人間交際の要となすときは、ただに容貌顔色のみならず、衣服も飾り飲食も飾り、気に叶わぬ客をも招待して、身分不相応の馳走するなぞ、まったく虚飾を
学問のすすめ
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
この座敷は
板敷
(
いたじき
)
の
間
(
ま
)
に
床畳
(
とこだたみ
)
を用意してあり、
几帳
(
きちょう
)
や
御厨子
(
みずし
)
などの部屋の調度の
飾
(
かざ
)
りといい、
壁代
(
かべしろ
)
の絵といい、みんな時代のついた由緒ありそうな品で、とうてい身分のない人の住居ではない。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
せまい土間の天井を季節の造花もみじで
飾
(
かざ
)
ってある店を横目で見ながら
二十四の瞳
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
むかしむかし、町といなかに、大きなやしきをかまえて、金の
盆
(
ぼん
)
と銀のお
皿
(
さら
)
をもって、きれいなお
飾
(
かざ
)
りとぬいはくのある、いす、つくえと、それに、
総金
(
そうきん
)
ぬりの馬車までももっている男がありました。
青ひげ
(新字新仮名)
/
シャルル・ペロー
(著)
私は、長い間、私の田舍の教へ子達が、私を好きなのを感じて嬉しく思つてゐた。そして、別れを告げるときになつて、私の考へは裏付けられた。彼等は、愛情を、
飾
(
かざ
)
り
氣
(
け
)
なく、強く表はしてくれた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
「うむ、六七月
頃
(
ころ
)
になると、それを
切
(
きり
)
花にして客
間
(
ま
)
に
飾
(
かざ
)
る……」
夢
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
木々
(
きゞ
)
が
若葉
(
わかば
)
青葉
(
あをば
)
に
飾
(
かざ
)
られた
頃
(
ころ
)
はすが/\しい
景色
(
けしき
)
です。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
飾
常用漢字
中学
部首:⾷
13画
“飾”を含む語句
飾窓
装飾
頭飾
襟飾
粧飾
裝飾
飾棚
縁飾
服飾
葛飾
頸飾
虚飾
首飾
飾紐
髪飾
松飾
葛飾郡
飾帯
飾燈
羽根飾
...