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御夫婦
あれこそはひとりこの
御夫婦の
御一
代を
飾る、
尤も
美しい
事蹟であるばかりでなく、
又日本の
歴史の
中での
飛び
切りの
美談と
存じます。
白髯の
土手へ
上るが
疾いか、さあ
助からぬぞ。
二人乘、
小官員と
見えた
御夫婦が
合乘也。ソレを
猜みは
仕らじ。
妬きはいたさじ、
何とも
申さじ。
太子のお
妃は
膳臣の
君といって、それはたいそう
賢くてお
美しい
方でしたから、
御夫婦のお
仲もおむつましゅうございました。ある
時ふと
太子はお
妃に
向かって