御夫婦ごふうふ)” の例文
あれこそはひとりこの御夫婦ごふうふだいかざる、もっとうつくしい事蹟じせきであるばかりでなく、また日本にほん歴史れきしなかでのりの美談びだんぞんじます。
白髯しらひげ土手どてあがるがはやいか、さあたすからぬぞ。二人乘ににんのり小官員こくわんゐんえた御夫婦ごふうふ合乘あひのりなり。ソレをそねみはつかまつらじ。きはいたさじ、なんともまをさじ。
弥次行 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
太子たいしのおきさき膳臣かしわできみといって、それはたいそうかしこくておうつくしいかたでしたから、御夫婦ごふうふのおなかもおむつましゅうございました。あるときふと太子たいしはおきさきかって
夢殿 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
岩田屋いはたや御夫婦ごふうふが心配して、なにまつさんだつてうちかへればあねさんに小言こごとはれるから、かへつてるにちがひない、なに彼奴あいつぜにつてゐる気遣きづかひはありませんから
心眼 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
忘れぬ樣に致されよ江戸表へ出たなら御夫婦ごふうふとも辛抱しんばうしてかせぎ大橋殿におん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ただ命様みことさまには天津日継あまつひつぎ大切たいせつ御用ごようがおありになるので、めったに御夫婦ごふうふそろってこの竜宮界りゅうぐうかいにおくつろあそばすことはありませぬ。
この戸棚とだな夜具やぐ蒲団ふとんもあるよとなにからなにまでのこらずしてすだすつてよ、つた当座たうざだから療治れうぢはないや、退屈たいくつだらうと思つて岩田屋いはたや御夫婦ごふうふて、四方山よもやまの話をしてると
心眼 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
あなたもよくるとおり、かみ世界せかいはいつまでっても、つゆかわりのない永遠えいえん世界せかい彦火々出見命様ひこほほでみのみことさま豐玉姫様とよたまひめさまは、いまむかしおなじく立派りっぱ御夫婦ごふうふ御間柄おんあいだがらでございます。
停車場ステイシヨンつたツて切符を買ふ手当てあてもありませんから、いまにかへりませうと待つたが、かへつてねえ、ところで悪い顔もしず、御飯ごはん世話せわからとこ揚下あげおろしまで岩田屋いはたやさん御夫婦ごふうふくださるんだが
心眼 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)