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御夫婦
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ごふうふ
あれこそはひとりこの
御夫婦の
御一
代を
飾る、
尤も
美しい
事蹟であるばかりでなく、
又日本の
歴史の
中での
飛び
切りの
美談と
存じます。
白髯の
土手へ
上るが
疾いか、さあ
助からぬぞ。
二人乘、
小官員と
見えた
御夫婦が
合乘也。ソレを
猜みは
仕らじ。
妬きはいたさじ、
何とも
申さじ。
太子のお
妃は
膳臣の
君といって、それはたいそう
賢くてお
美しい
方でしたから、
御夫婦のお
仲もおむつましゅうございました。ある
時ふと
太子はお
妃に
向かって
岩田屋の
御夫婦が心配して、なに
松さんだつて
家へ
帰れば
姉さんに
小言を
云はれるから、
帰つて
来るに
違ひない、なに
彼奴は
銭を
持つてゐる
気遣ひは
有ませんから
忘れぬ樣に致されよ江戸表へ出たなら
御夫婦とも
辛抱して
稼ぎ大橋殿に
恩を
ただ
命様には
天津日継の
大切な
御用がおありになるので、めったに
御夫婦揃ってこの
竜宮界にお
寛ぎ
遊ばすことはありませぬ。
この
戸棚に
夜具蒲団もあるよと
何から
何まで
残らず
貸して
下すつてよ、
往つた
当座だから
療治はないや、
退屈だらうと思つて
岩田屋の
御夫婦が
来て、
四方山の話をして
居ると
あなたもよく
知るとおり、
神の
世界はいつまで
経っても、
露かわりのない
永遠の
世界、
彦火々出見命様と
豐玉姫様は、
今も
昔と
同じく
立派な
御夫婦の
御間柄でございます。
停車場へ
往つたツて切符を買ふ
手当もありませんから、いまに
帰りませうと待つたが、
帰つて
来ねえ、
処で悪い顔もしず、
御飯の
世話から
床の
揚下しまで
岩田屋さん
御夫婦が
為て
下さるんだが