“挿頭”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かざし50.0%
かざ25.0%
かんざし16.7%
カザ8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
挿頭の台は紫檀の最上品が用いられ、飾りの金属も持ち色をいろいろに使い分けてある上品な、そして派手なものであった。
源氏物語:34 若菜(上) (新字新仮名) / 紫式部(著)
いまだ額に波は寄らねども、束髪に挿頭せる花もあらなくに、青葉も年齢四十に近かるべし。小紋縮緬襲着に白襟の衣紋正しく、に手を置きて、少しく反身なり。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と言うより身震せしが、俯伏にゆらめく挿頭、真白き、手と手の間を抜けつ、りつ、前髪ばらりとこぼれたるがけざまに倒れかかれる、蹴返しを空に、下着の宙を飛びて
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
此山籠りの帰りに、処女たちは、山の躑躅を、頭に挿頭して来る。此が田の神に奉仕する女だと言ふである。そして此からまた厳重な物忌みの生活が始まるのである。
花の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)