“挿櫛”の読み方と例文
読み方割合
さしぐし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
銀杏返(いてふがへし)を引約(ひつつ)めて、本甲蒔絵(ほんこうまきゑ)の挿櫛(さしぐし)根深(ねぶか)に、大粒の淡色瑪瑙(うすいろめのう)に金脚(きんあし)の後簪(うしろざし)、堆朱彫(ついしゆぼり)の玉根掛(たまねがけ)をして、鬢(びん)の一髪(いつぱつ)をも乱さず、極(きは)めて快く結ひ做(な)したり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
この時まで嗜(たしな)んで持っていたか、懐中鏡やら鼈甲(べっこう)に透彫(すかしぼり)の金蒔絵(まきえ)の挿櫛(さしぐし)やら、辺(あたり)に散(ちら)ばった懐紙の中には、見覚(みおぼえ)のある繿縷錦(つづれにしき)の紙入も、落交(おちまじ)って狼藉(ろうぜき)極まる
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あまつさえお六櫛(ぐし)を造る店の前では、がらにもなく挿櫛(さしぐし)や鬢櫛(びんぐし)を手にとって、仔細にその細工のあとを眺め、ふところから日誌をだして二、三種の形を写した上、値だんも聞かずに
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)