揷頭かざ)” の例文
百礒城ももしき大宮人おほみやびといとまあれやうめ揷頭かざしてここにつどへる 〔巻十・一八八三〕 作者不詳
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
揷頭かざしたる牡丹火となり海燃えぬ思ひ乱るる人の子の夢
晶子鑑賞 (新字旧仮名) / 平野万里(著)
巻二(一九六)の人麿の歌に、「春べは花折り揷頭かざしし、秋たてば黄葉もみぢば揷頭かざし」とある如く、梅も桜も萩も瞿麦なでしこも山吹も柳も藤も揷頭にしたが、檜も梨もその小枝を揷頭にしたものと見える。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)