“無地”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
むぢ53.3%
むじ46.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それよりも其處に持つてゐらつしやる無地むぢのハンケチのまはりに黄金きんのレースで縁取ふちどりをなすつた方がいゝかも知れませんわ。
幸福しやわせならぬことおのづから其中そのうちにもあり、おさくといふむすめ桂次けいじよりは六つの年少とししたにて十七ばかりになる無地むぢ田舍娘いなかものをば、うでもつまにもたねばおさまらず
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ただ無地むじと模様のつながる中が、おのずからぼかされて、夜と昼との境のごとき心地ここちである。女はもとより夜と昼との境をあるいている。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
そのほのぐら長屋門ながやもんをくぐって、見知みしらぬ男がふたりいそいそとはいってくる。羽織はおりはもめんらしいが縞地しまじ無地むじかもわからぬ。
告げ人 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)