“年少”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
としわか40.5%
としした32.4%
した8.1%
ねんせう8.1%
わか5.4%
ちひ2.7%
ねんしょう2.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
絳雪『おもふに年少としわか書生の薄倖なるは什の九なり。君が情は篤からむ。その情によりて交り、淫せじ。昼夜狎れむはおのれえせじ』
『聊斎志異』より (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)
主人あるじや客をはじめ、奉公人の膳が各自めいめいの順でそこへ並べられた。心の好いお仙は自分より年少とししたの下婢の機嫌きげんをもそこねまいとする風である。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
と言つてはまとひついた。殊に年少したの方の文ちやんと来たら、聞分きゝわけの無い年頃で、一度愚図々々言出さうものなら容易に泣止まない。
出発 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
なかにも年少ねんせう士官等しくわんら軍刀ぐんたうつかにぎめて、艦長かんちやう號令がうれいつ、舷門げんもんほとり砲門ほうもんほとり慓悍へうかん無双ぶさう水兵等すいへいらうでさすつてる。
金縁の目金めがねを掛けたる五ツ紋の年少わか紳士、襟を正しゅうして第三区の店頭みせさきに立ちて、肱座ひじつきに眼を着くれば、照子すかさず嬌態しなをして
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
行きましたともさ、すぐに行つて種々いろ/\聽いてきたの。今日もちよつと行つて來たのですの。あなたは、まだ年少ちひさいから駄目なのよ。
日本橋あたり (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
と、もっとも年少ねんしょうへいが、たまらなくなってためいきをしながらいいました。
不死の薬 (新字新仮名) / 小川未明(著)