トップ
>
年少
>
としわか
ふりがな文庫
“
年少
(
としわか
)” の例文
絳雪『おもふに
年少
(
としわか
)
書生の薄倖なるは什の九なり。君が情は篤からむ。その情によりて交り、淫せじ。昼夜狎れむはおのれえせじ』
『聊斎志異』より
(新字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
然
(
さ
)
うですね、
年少
(
としわか
)
な
田舍
(
ゐなか
)
の
大盡
(
だいじん
)
が、
相場
(
さうば
)
に
掛
(
かゝ
)
つて
失敗
(
しつぱい
)
でもしたか、
婦
(
をんな
)
に
引掛
(
ひつかゝ
)
つて
酷
(
ひど
)
く
費消
(
つかひ
)
過
(
す
)
ぎた……とでも
云
(
い
)
ふのかと
見
(
み
)
える
樣子
(
やうす
)
です。
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
そして未だ
年少
(
としわか
)
な、どうにでも延びて行く屋根の上の草のような捨吉の
容子
(
ようす
)
を
眺
(
なが
)
めた。この主人は成るべく捨吉を手許に置きたかった。
桜の実の熟する時
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
ロミオ
予
(
わし
)
が
教
(
をし
)
へう。したが、
其
(
その
)
若樣
(
わかさま
)
は
彌〻
(
いよ/\
)
逢
(
あ
)
はッしゃる
時分
(
じぶん
)
には、
尋
(
たづ
)
ねてござる
今
(
いま
)
よりは
老
(
ふ
)
けてゐませうぞ。はて、
最
(
いっ
)
ち
年少
(
としわか
)
のロミオは
予
(
わし
)
ぢゃ。これより
粗
(
まづ
)
いのは
今
(
いま
)
はない。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
弟夫婦は
年少
(
としわか
)
きまま
無益
(
むやく
)
の
奢侈
(
おごり
)
に財を
費
(
ついや
)
し、
幾時
(
いくばく
)
も経ざるに貧しくなりて、兄の
許
(
もと
)
に
合力
(
ごうりょく
)
を
乞
(
こ
)
ひに来ければ、兄は是非なく銭十万を与へけるに、それをも
少時
(
しばし
)
に
用
(
つか
)
ひ尽してまた合力を乞ひに来りぬ。
印度の古話
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
年少
(
としわか
)
くて
屈竟
(
くつきやう
)
な
其
(
そ
)
の
客
(
きやく
)
は、
身震
(
みぶる
)
ひして、すつくと
立
(
た
)
つて、
内中
(
うちぢう
)
で
止
(
と
)
めるのも
肯
(
き
)
かないで、タン、ド、ドン!と
其
(
そ
)
の、
其處
(
そこ
)
の
蔀
(
しとみ
)
を
開
(
あ
)
けた。——
霰ふる
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
捨吉は
年少
(
としわか
)
な善どんの居る方へ行って、せめて
箸箱
(
はしばこ
)
の類を売ることを手伝おうとして見た。何処へ行っても、結局手の出しようがないように思った。
桜の実の熟する時
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
と真顔で法師の言うのを聞いて、
姥
(
うば
)
は、いかさまな、その
年少
(
としわか
)
で、出家でもしそうな人、とさも
憐
(
あわれ
)
んだ趣で
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
年少
(
としわか
)
な善どんまでが働きに来ていた。それを見ても、あの大勝の大将が小父さんの陰に居て、どれほどこの伊勢崎屋の経営に力を入れているかということも想われた。
桜の実の熟する時
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
「お
父
(
とっ
)
さん」と言い、義理ある弟へ話しかけるにも「宗太君、宗太君」と言って、地方のことが
話頭
(
はなし
)
に上れば長崎まで英語を修めに行ったずっと
年少
(
としわか
)
なころの話もするし
夜明け前:04 第二部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
名は知らず、西洋種の見事な草花を
真白
(
まっしろ
)
な大鉢に植えて飾った蔭から遠くその半ばが見える、
円形
(
まるがた
)
の
卓子
(
テエブル
)
を囲んで、
同一
(
おなじ
)
黒扮装
(
くろいでたち
)
で
洋刀
(
サアベル
)
の輝く
年少
(
としわか
)
な士官の
一群
(
ひとむれ
)
が飲んでいた。
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
細君
(
さいくん
)
の
張氏
(
ちやうし
)
より、
然
(
しか
)
も、
五
(
いつ
)
つばかり
年少
(
としわか
)
き
一少女
(
いちせうぢよ
)
、
淡裝
(
たんさう
)
素服
(
そふく
)
して
婀娜
(
あだ
)
たるものであつた。
みつ柏
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
幸作は正太よりも
年少
(
としわか
)
であった。
家:02 (下)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
走り行きたる
三人
(
みたり
)
の軍夫は、二
人
(
にん
)
左右より両手を取り、一
人
(
にん
)
後
(
うしろ
)
より
背
(
せな
)
を推して、端麗多く世に類なき一個清国の婦人の
年少
(
としわか
)
なるを、荒けなく
引立
(
ひった
)
て来りて、海野の
傍
(
かたえ
)
に推据えたる
海城発電
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
走り行きたる
三人
(
みたり
)
の軍夫は、二人左右より両手を取り、一人
後
(
うしろ
)
より
背
(
せな
)
を
推
(
お
)
して、
端麗
(
たんれい
)
多く世に類なき一個清国の婦人の
年少
(
としわか
)
なるを、荒けなく引立て来りて、海野の
傍
(
かたえ
)
に
推据
(
おしす
)
へたる
海城発電
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
途轍
(
とてつ
)
もない処へ行合わせて。——お夏さんに引込まれて、その時の
暗号
(
あいず
)
になった、——山の井医院の梅岡という、これがまた神田ッ児で素敵に気の早い、活溌な、
年少
(
としわか
)
な薬剤師と、二人で。
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
その増上寺に、
年少
(
としわか
)
な美僧で道心堅固な
俊才
(
えらい
)
のが一人あった。
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“年少”の解説
年少
(出典:Wikipedia)
年
常用漢字
小1
部首:⼲
6画
少
常用漢字
小2
部首:⼩
4画
“年少”で始まる語句
年少詩人
年少者
年少作家
年少侍従
年少客気
年少氣鋭