“としした”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
年下43.2%
年少32.4%
歳下8.1%
年齢下5.4%
年紀下2.7%
弱齢2.7%
齡下2.7%
齢下2.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その一人の、新吉より年下とししたのきえちゃんが、今こんな目にあっているのですから、新吉はだまって見ていられるはずはありません。
曲馬団の「トッテンカン」 (新字新仮名) / 下村千秋(著)
幸福ならぬ事おのづから其中にもあり、お作といふ娘の桂次よりは六つの年少とししたにて十七ばかりになる無地の田舍ものをば、何うでも妻にもたねば納まらず
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
クララの激励が大いにあずかっていることは疑いもないように、シューマンの死後、はるかに歳下とししたのブラームスに対して、才媛クララの影響がなかったとは決して言えない。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)
彼女は自分の前に年齢下とししたの男を見るだけであった。そうしてその年齢下の男はかねて眼下めしたの男であった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
この方が、三つ四つ、さよう、……どうかすると五つぐらい年紀下とししたで。しまのきものを着ている。円髷のは、小紋か、無地かと思う薄色うすいろの小袖です。
甲乙 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
美妙が私と同齢の青年であるとは前から聞いていたが、私の蓬頭垢面ほうとうこうめん反対ひきかえてノッペリした優男やさおとこだったから少くも私よりは二、三歳弱齢とししたのように見えた。
美妙斎美妙 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
... ただの江戸えどであるよりも生粹きつすゐとつけたはうよろこぶらしい)それから、その——(をつとといつていゝか、つばめ?——すこし、禿はげすぎてゐるが)あいする於莵吉おときちは十一も齡下としした
吉三郎は自分より三つしか齢下とししたではない。しかもいつまでも童顔の失われぬ、あふるる日光のうちにのびのびと育つ若木のようなそのまっすぐな善良さ。