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年少
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としした
ふりがな文庫
“
年少
(
としした
)” の例文
主人
(
あるじ
)
や客をはじめ、奉公人の膳が
各自
(
めいめい
)
の順でそこへ並べられた。心の好いお仙は自分より
年少
(
としした
)
の下婢の
機嫌
(
きげん
)
をも
損
(
そこ
)
ねまいとする風である。
家:01 (上)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
幸福ならぬ事おのづから其中にもあり、お作といふ娘の桂次よりは六つの
年少
(
としした
)
にて十七ばかりになる無地の田舍
娘
(
もの
)
をば、何うでも妻にもたねば納まらず
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
短小少尉はまじめになり、
甲板士官
(
メート
)
はしきりに額の汗をぬぐいつつうつむきて食らい、
年少
(
としした
)
の候補生はおりおり他の顔をのぞきつつ、劣らじと皿をかえぬ。
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
「毒流しに来ている処じゃ」と、はじめに僧を見つけた一番
年少
(
としした
)
に見える
壮
(
わか
)
い男が云った。
岩魚の怪
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
五人の
従同胞
(
いとこ
)
の中の唯一人の男児は、名を巡吉といつて、私より
年少
(
としした
)
、
顳顬
(
こめかみ
)
に火傷の痕の大きい禿のある児であつたが、村の駐在所にゐた木下といふ巡査の種だとかいふので
刑余の叔父
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
▼ もっと見る
割合に
年少
(
としした
)
な善どんでさえ最早小僧とは言えないように
角帯
(
かくおび
)
と前垂掛の
御店者
(
おたなもの
)
らしい
風俗
(
なり
)
も似合って見えるように成って来た。
桜の実の熟する時
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
幸福
(
しやわせ
)
ならぬ
事
(
こと
)
おのづから
其中
(
そのうち
)
にもあり、お
作
(
さく
)
といふ
娘
(
むすめ
)
の
桂次
(
けいじ
)
よりは六つの
年少
(
としした
)
にて十七ばかりになる
無地
(
むぢ
)
の
田舍娘
(
いなかもの
)
をば、
何
(
ど
)
うでも
妻
(
つま
)
にもたねば
納
(
おさ
)
まらず
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
部下となっている
遊朋友
(
あそびともだち
)
に勧められて、投機に手を出したところが、みるみる六十万円と云う穴を開けてしまったさ、それで、一方女の方では、
年少
(
としした
)
の情夫があって、奴さんから絞り
執
(
と
)
った金を
雨夜草紙
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
まだ彼は節子のような
年少
(
としした
)
な女が自分に向って彼女の柔かな胸をひろげて見せたことを不審に思わずにはいられなかった。
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
幸福
(
しやわせ
)
ならぬ事おのづからその
中
(
うち
)
にもあり、お
作
(
さく
)
といふ娘の桂次よりは六つの
年少
(
としした
)
にて十七ばかりになる無地の
田舎娘
(
いなかもの
)
をば、どうでも妻にもたねば納まらず
ゆく雲
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
このうえはなんとか身の所置をしなくてはならないと思って、考え考え、ふらふらと
彼
(
か
)
の女の
許
(
もと
)
へ、足の向くままに往ってみたさ、ホテルの三階になった
彼
(
か
)
の女の
室
(
へや
)
へは、
年少
(
としした
)
の情夫が来ていて
雨夜草紙
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
輝子は
先
(
ま
)
ずそれを言って、
浦潮
(
ウラジオ
)
仕込の旅の服を着た自分の子供を
離座敷
(
はなれ
)
の
片隅
(
かたすみ
)
に立たせ、
年少
(
としした
)
の女の児の
冠
(
かぶ
)
っていた赤い帽子なぞを脱がせてやった。
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
勝子は二つある組の下級の生徒で、磯子よりは
年少
(
としした
)
らしいが、でも捨吉と同じくらいの年頃に見えた。
桜の実の熟する時
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
この人は慶応出で岸本から見るとずっと
年少
(
としした
)
ではあったが、何かにつけて彼の力になってくれた。
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
それだけ他の
年少
(
としした
)
の連中からは思われてもいないことを知るように成って行った。
桜の実の熟する時
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
その人は大塚さんがずっと若い時に出来た子息で、体格は父に似て大きい方だった。背なぞは父ほどあった。大塚さんがこの子息におせんを紹介した時は、若い母の方が反って
年少
(
としした
)
だった。
刺繍
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
一番
年長
(
うえ
)
のは
最早
(
もう
)
十四五になる。狭い帯を〆《しめ》て
藁草履
(
わらぞうり
)
なぞを
穿
(
は
)
いた、しかし髪の毛の黒い
娘
(
こ
)
だ。
年少
(
としした
)
の子供は私達の方を見て、何となくキマリの悪そうな
羞
(
はじ
)
を帯びた顔付をしていた。
千曲川のスケッチ
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
“年少”の解説
年少
(出典:Wikipedia)
年
常用漢字
小1
部首:⼲
6画
少
常用漢字
小2
部首:⼩
4画
“年少”で始まる語句
年少詩人
年少者
年少作家
年少侍従
年少客気
年少氣鋭