“角帯”の読み方と例文
読み方割合
かくおび100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
敬太郎は主人の煙草入たばこいれを早く腰に差させようと思って、単によろしいと答えた。主人はようやく談判の道具を角帯かくおびの後へしまい込んだ。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
割合に年少とししたな善どんでさえ最早小僧とは言えないように角帯かくおびと前垂掛の御店者おたなものらしい風俗なりも似合って見えるように成って来た。
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
見ると、盲縞めくらじま角帯かくおびをしめた男で、田舎廻りの米の買出人かいだしにんという恰好かっこうの男である。当時の日本の中流階級の下というところの代表者であろう。
日本のこころ (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)