“角立”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かどだ66.7%
かどた11.1%
かくりつ5.6%
つのだ5.6%
つのだち5.6%
つのだて5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私を連れて行かれたのは、角立かどだたないようにとのお心遣いだったかも知れません。その日には、それについてのお話はありませんでした。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
蹴散し洒落しやれ散したれ坂下驛さかもとえきを過るころより我輩はしばらくおい同行どうぎやう三人の鼻の穴次第に擴がりく息角立かどたち洒落も追々おひ/\苦しくなりうどの位來たらうとの弱音よわね梅花道人序開きをなしぬ横川に滊車を
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
しかれども王家あにこれをもって教をたつるものならんや。百露の王すでに西班牙スペインのために滅さる今にいたりて、天孫の国、万国と角立かくりつするもの、ひとり皇国あるのみ。
教門論疑問 (新字新仮名) / 柏原孝章(著)
と、あきれて、眼をむけながら角立つのだてるに違いはない。
田沢稲船 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
「ここにもある」と云って、左側の据具足すえぐそく鎧櫃よろいびつの上に据えたもの)の一列のうちで、一番手前にあるものを指差した。その黒毛三枚鹿角立つのだちかぶとを頂いた緋縅錣ひおどししころの鎧に、何の奇異ふしぎがあるのであろうか。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
蝸牛ででむし角立つのだてて何の益なし、残念や無念やと癇癪かんしゃくきばめども食付くいつく所なければ、なお一段の憤悶ふんもんを増して
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)