“緋縅錣”の読み方と例文
読み方割合
ひおどししころ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
たぶん貴方もお聴きになったでしょうが、拱廊そでろうかの古式具足のうちで、円廊側の扉際にある緋縅錣ひおどししころの上に、猛悪な黒毛三枚鹿角立しかつのだての兜が載っていました。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
実は、緋縅錣ひおどししころの方に向いている平面の弁に、一つの気泡があるのを発見したのです。ところで、眼科に使うコクチウス検眼鏡の装置を御存じでしょうか。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
「ここにもある」と云って、左側の据具足すえぐそく鎧櫃よろいびつの上に据えたもの)の一列のうちで、一番手前にあるものを指差した。その黒毛三枚鹿角立つのだちかぶとを頂いた緋縅錣ひおどししころの鎧に、何の奇異ふしぎがあるのであろうか。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)