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無地
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むじ
ふりがな文庫
“
無地
(
むじ
)” の例文
ただ
無地
(
むじ
)
と模様のつながる中が、おのずから
暈
(
ぼか
)
されて、夜と昼との境のごとき
心地
(
ここち
)
である。女はもとより夜と昼との境をあるいている。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
そのほの
暗
(
ぐら
)
い
長屋門
(
ながやもん
)
をくぐって、
見知
(
みし
)
らぬ男がふたりいそいそとはいってくる。
羽織
(
はおり
)
はもめんらしいが
縞地
(
しまじ
)
か
無地
(
むじ
)
かもわからぬ。
告げ人
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
もっと板を分厚くし模様を単純にするなら、力を得てくるでありましょう。近頃は
象嵌
(
ぞうがん
)
も試みますが図案があり
来
(
きた
)
りで、
無地
(
むじ
)
ものの方がずっとましであります。
手仕事の日本
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
洋服の表は、はでなしまですが、うらはじみな
無地
(
むじ
)
の茶色です。うらがえしても、ちゃんとした、せびろなのです。変装のためにつくった、表もうらも使える洋服なのです。
怪人と少年探偵
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
白い
無地
(
むじ
)
の封筒に入れたプクーンとしたのをすぐ前のポストに入れに自分で出かけた。
千世子(二)
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
▼ もっと見る
此時も明治四十一年の春初めて来た時着て居た彼
無地
(
むじ
)
の木綿羽織だった。「乗れませんでしたか」「満員だった」「今車を呼んで来ます」「何、構わん、構わん」と翁が手を
掉
(
ふ
)
る。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
……それは、三十四五の、たいへんおおまかな感じの夫人で、大きな蘭の花の模様のついたタフタを和服に仕立て、黄土色の
無地
(
むじ
)
の帯を胸さがりにしめているといったふうなかたです。
キャラコさん:08 月光曲
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
“無地”の意味
《名詞》
無地(むじ)
布や紙などの面が単色であること。
(出典:Wiktionary)
無
常用漢字
小4
部首:⽕
12画
地
常用漢字
小2
部首:⼟
6画
“無地”で始まる語句
無地勝
無地物
無地表