“象嵌”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぞうがん93.6%
ざうがん6.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
象嵌ぞうがんあるものにはちょっと高麗時代のものと見分けのつかないものさえある。第三に九州系統のもの、特に薩摩さつまの窯の影響が少くない。
現在の日本民窯 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
旅行鞄トランクについで、木目もくめ白樺で象嵌ぞうがんをほどこしたマホガニイの手箱だの、長靴の型木だの、青い紙に包んだ鶏の丸焼だのが持ちこまれた。
童話時代の明け方に、——獣性の獣性を亡ぼす争ひに、歓喜する人間を象徴しようとするのであらう、日輪は、さうして、その下にさく象嵌ざうがんのやうな桜の花は。
かちかち山 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
長煙管ながぎせる雁首がんくびで、鉄に銀の象嵌ざうがんをした朝鮮の煙草箱を引き寄せ乍らその長い膝をグツと突き出して坐つた。