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粧
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よそ
ふりがな文庫
“
粧
(
よそ
)” の例文
、釣りたりと
粧
(
よそ
)
はるゝは上手なれども、蟇口の下痢にお気つかず、私の置鈎に見事引懸り候。私の
釣技
(
うで
)
は、旦那よりもえらく候はずや
釣好隠居の懺悔
(新字旧仮名)
/
石井研堂
(著)
及び
忿怒
(
ふんぬ
)
(彼に対して、ある者が、服従もしくは柔順の態度を誤って
粧
(
よそ
)
わなかった時に、彼の忿怒は必ず惹起されるから)
列強環視の中心に在る日本
(新字新仮名)
/
大隈重信
(著)
左には同じ草原の細い山稜が直ぐ黒木を
粧
(
よそ
)
うて、縦に見る
所為
(
せい
)
か奥深く霧の裡にぼうっと溶け込んでいる。其間の鞍部へ志すらしい道を選んで辿って行く。
奥秩父の山旅日記
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
「
骸骨
(
がいこつ
)
の上を
粧
(
よそ
)
うて花見かな」(鬼貫)とはいうものの、花見に化粧して行く娘の姿は美しいものです。骸骨のお化けだ、何が美しかろうというのは
僻目
(
ひがめ
)
です。
般若心経講義
(新字新仮名)
/
高神覚昇
(著)
しかしてこれらの坂の眺望にして最も絵画的なるは紺色なす秋の
夕靄
(
ゆうもや
)
の
中
(
うち
)
より人家の
灯
(
ひ
)
のちらつく頃、または高台の樹木の一斉に新緑に
粧
(
よそ
)
わるる
初夏
(
しょか
)
晴天の日である。
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
卑しき桂の遊女の風情に
粧
(
よそ
)
いて、
平
(
たいら
)
の三郎御供申し、
大和
(
やまと
)
の
奥郡
(
おくごおり
)
へ落し申したる心外さ、
口惜
(
くちおし
)
さ。
雪たたき
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
歴々の
上﨟
(
じやうらふ
)
たち、衣裳美々しく
粧
(
よそ
)
はれたるまま、かなはぬ道とさとり、
並居
(
ならびゐ
)
たるを、さもあらけなき武士たち
請取
(
うけとり
)
、その母親にいだかせて、引上げ引上げ
張付
(
はりつけ
)
にかけ——
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
おれァ、一
度
(
ど
)
、
半蔵松葉
(
はんぞうまつば
)
の
粧
(
よそ
)
おいという
花魁
(
おいらん
)
を、
小梅
(
こうめ
)
の
寮
(
りょう
)
まで
乗
(
の
)
せたことがあったっけが、
入山形
(
いりやまがた
)
に一つ
星
(
ぼし
)
の、
全盛
(
ぜんせい
)
の
太夫
(
たゆう
)
を
乗
(
の
)
せた
時
(
とき
)
だって、こんないい
気持
(
きも
)
はしなかったぜ
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
なるほど、原っぱでは、小娘マチルドが、白い花をつけた
牡丹蔓
(
ぼたんづる
)
の
衣裳
(
いしょう
)
で、じっとしゃちこばっていた。おめかしは十分、これならまぎれもなく、オレンジの枝で
粧
(
よそ
)
われた花嫁そっくりだ。
にんじん
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
松野
(
まつの
)
は
答
(
こた
)
へぬ、
秋雨
(
あきさめ
)
はれて
後
(
のち
)
一日
今日
(
けふ
)
はと
俄
(
にはか
)
に
思
(
おも
)
ひ
立
(
たち
)
て、
糸子
(
いとこ
)
例
(
れい
)
の
飾
(
かざ
)
りなき
粧
(
よそ
)
ほひに
身支度
(
みじたく
)
はやく
終
(
をは
)
りて、
松野
(
まつの
)
が
來
(
く
)
る
間
(
ま
)
まち
遠
(
どほ
)
しく
雪三
(
せつざう
)
がもと
我
(
わ
)
れより
誘
(
さそ
)
いぬ、と
見
(
み
)
れば
玄關
(
げんくわん
)
に
見馴
(
みな
)
れぬ
沓
(
くつ
)
一
足
(
そく
)
あり
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
なんとか美わしき
語
(
ことば
)
の衣を
粧
(
よそ
)
わしめて人を欺瞞せんとするとも、かくの如き単純なる本能満足は吾人の祖先がすでに幾千年の間に経験し、その非を悟って次第に改めて来たものではないか。
現代の婦人に告ぐ
(新字新仮名)
/
大隈重信
(著)
万瓦渾如
レ
粧
二
水晶
一
万瓦
(
まんが
)
は
渾
(
すべ
)
て
水晶
(
すいしょう
)
を
粧
(
よそ
)
うが
如
(
ごと
)
し
礫川徜徉記
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
粧
常用漢字
中学
部首:⽶
12画
“粧”を含む語句
化粧
粧飾
扮粧
薄化粧
時勢粧
盛粧
身粧
厚化粧
行粧
朝化粧
假粧
若粧
御化粧
時世粧
濃化粧
御粧
服粧
淡粧
化粧部屋
化粧煉瓦
...