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成
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なる
ふりがな文庫
“
成
(
なる
)” の例文
重兵衛
成
(
なる
)
ほど、だれか歌いながら来るようだ。聞き慣れねえ声だから、ここらの
若
(
わけ
)
え者じゃあるめえ。旅の人でも迷って来たかな。
影:(一幕)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
しかし姉はいつになく、沈んでいるように見えたので、自分も口を
喊
(
つぐ
)
んで
成
(
なる
)
たけ話をせまいものと黙って歩るいていたのである……。
稚子ヶ淵
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
申さば父の
越度
(
をちど
)
となり
又
(
また
)
云
(
いは
)
ずば吉三郎は殺さるべし兩方
全
(
まつた
)
きやうには何事も
行
(
ゆか
)
ざれども
能々
(
よく/\
)
考
(
かんが
)
へて
心
(
こゝろ
)
靜
(
しづ
)
かに
双方
(
さうはう
)
無事に
成
(
なる
)
やうの
御答
(
おこたへ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
第六
毎日
(
まいにち
)
一度
(
いちど
)
は
冷水
(
ひやみづ
)
或
(
あるひ
)
は
微温湯
(
ぬるゆ
)
にて
身體
(
からだ
)
を
清潔
(
きれい
)
に
拭
(
ぬぐ
)
ひとり、
肌着
(
はだぎ
)
を
着替
(
きかへ
)
べし。
入浴
(
ふろ
)
は六七
日目
(
にちめ
)
毎
(
ごと
)
に
成
(
なる
)
たけ
熱
(
あつ
)
からざる
湯
(
ゆ
)
に
入
(
い
)
るべき
事
(
こと
)
。
養生心得草
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
さうして育つて行くうちにも仲好しの母親同志は越す先々の家を
成
(
なる
)
たけ近所同志にえらび、お互ひの生活を接近させてゐました。
秋の夜がたり
(新字旧仮名)
/
岡本かの子
(著)
▼ もっと見る
手持
(
てもち
)
の
品物
(
しなもの
)
ならば
成
(
なる
)
たけ
早
(
はや
)
く
之
(
これ
)
を
捌
(
さば
)
かう、
又
(
また
)
手持
(
てもち
)
の
品物
(
しなもの
)
を
成
(
なる
)
たけ
少
(
すくな
)
くしよう、
斯
(
か
)
う
云
(
い
)
ふことは
當然
(
たうぜん
)
の
結果
(
けつくわ
)
と
云
(
い
)
はなくてはならぬ。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
等々々だから何でもいいから
成
(
なる
)
べく実際的なものを入れてくれればいい。小説はこの頃余り読みたくないよ。よっぽど面白いのでなければ。
新しき夫の愛:牢獄の夫より妻への愛の手紙
(新字新仮名)
/
若杉鳥子
(著)
成
(
なる
)
ほど、
夫
(
それ
)
ぢやア、マア
大
(
たい
)
したお
熱
(
ねつ
)
ぢやアないお
脈
(
みやく
)
の
方
(
はう
)
は。「
脈
(
みやく
)
の
方
(
はう
)
が
多
(
おほ
)
うございます、九
条
(
でう
)
から一
条
(
でう
)
二
条
(
でう
)
に
出越
(
でこ
)
す
位
(
くらゐ
)
な事で。 ...
牛車
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「大丈夫だよ……。それよりもお前の方が心配だ。
成
(
なる
)
たけ崖に崖にとつくやうにして徐かに歩いて行かなければ駄目だよ」
山間の旅舎
(新字旧仮名)
/
田山花袋
、
田山録弥
(著)
誠
(
まこと
)
に
済
(
す
)
みませぬがお
通
(
とほ
)
しなすつて
下
(
くだ
)
さりまし、
成
(
なる
)
たけお
昼寝
(
ひるね
)
の
邪魔
(
じやま
)
になりませぬやうに
密
(
そツ
)
と
通行
(
つうかう
)
いたしまする。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
其味
生
(
なま
)
なるにかはる事なく、母もよろこび
大方
(
おほかた
)
ならず、いか
成
(
なる
)
人のここに落せしや、是又
壱
(
ひと
)
つのふしぎ也。
案頭の書
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
彼
(
あ
)
れもはあ廿七に
成
(
なる
)
んだから
俺
(
お
)
らもこんでまあ
心配
(
しんぺえ
)
はしてたんだが、
自分
(
じぶん
)
でもそれ
無
(
ね
)
え
足
(
た
)
んねえの
心配
(
しんぺえ
)
が
絶
(
た
)
えねえもんだから、
思
(
おも
)
つちや
居
(
ゐ
)
ても
手
(
て
)
が
出
(
で
)
ねえのよ
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
槻落葉
(
つきのおちば
)
でタカツキノムラと訓み、「高く槻の木の生たる
木群
(
こむら
)
をいふ
成
(
なる
)
べし」といって学者多くそれに従ったが、生田耕一氏が、高は山城国
綴喜
(
つづき
)
郡多賀郷のタカで
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
成
(
なる
)
るべく
話
(
はなし
)
の
筋道
(
すじみち
)
が
通
(
とお
)
るよう、これからすべてを一と
纏
(
まと
)
めにして、
私
(
わたくし
)
が
長
(
なが
)
い
年月
(
としつき
)
の
間
(
あいだ
)
にやっとまとめ
上
(
あ
)
げた、
守護霊
(
しゅごれい
)
に
関
(
かん
)
するお
話
(
はなし
)
を
順序
(
じゅんじょ
)
よく
申上
(
もうしあ
)
げて
見
(
み
)
たいと
存
(
ぞん
)
じます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
猶予
(
ゆうよ
)
もせずに立上り「
成
(
なる
)
ほど、血の文字は此老人が書いたので無い」と言い怪む判事警察官が猶お
一言
(
ひとこと
)
も発せぬうち又
蹐
(
せくゞ
)
みて
死体
(
しがい
)
の手を取り其左のみ汚れしを
挙
(
あ
)
げ示すに
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
唯自分の殺した女学生のいる場所から
成
(
なる
)
たけ遠く逃げようとしているのである。跡には草原の中には赤い泉が湧き出したように、血を流して、女学生の体が
横
(
よこた
)
わっている。
女の決闘
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
小利口
(
こりこう
)
なるは
狡
(
ず
)
るき
性根
(
せうね
)
をやしなうて
面
(
めん
)
かぶりの
大變
(
たいへん
)
ものに
成
(
なる
)
もあり、しやんとせし
氣性
(
きせう
)
ありて
人間
(
にんげん
)
の
質
(
たち
)
の
正直
(
せうぢき
)
なるは、すね
者
(
もの
)
の
部類
(
ぶるい
)
にまぎれて
其身
(
そのみ
)
に
取
(
と
)
れば
生涯
(
せうがい
)
の
損
(
そん
)
おもふべし
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
おとねさんという名をきくと、静枝は故郷の
新潟
(
にいがた
)
の
花柳界
(
さかりば
)
を思いだした。静枝の踊の師匠は、市川の名取りで、九代目団十郎の妹のお
成
(
なる
)
さんという浅草
聖天町
(
しょうてんちょう
)
にいた人の弟子だった。
市川九女八
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
一 女は我親の家をば
続
(
つが
)
ず、舅姑の跡を継ぐ故に、我親よりも嫜を大切に思ひ孝行を
為
(
なす
)
べし。嫁して後は我親の家に
行
(
ゆく
)
ことも
稀
(
まれ
)
成
(
なる
)
べし。
増
(
まし
)
て他の家へは大方は使を
遣
(
つかわ
)
して
音問
(
いんもん
)
を
為
(
なす
)
べし。
女大学評論
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
御母
(
おつか
)
さんの云ふ事は
成
(
なる
)
べく
聞
(
き
)
いて
上
(
あ
)
げるが
可
(
い
)
い。近頃の青年は我々時代の青年と違つて自我の意識が強過ぎて
不可
(
いけ
)
ない。吾々の書生をして居る頃には、する事
為
(
な
)
す事
一
(
いつ
)
として
他
(
ひと
)
を離れた事はなかつた。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「貴方は画家に
成
(
なる
)
のですか?」
傲慢な眼
(新字旧仮名)
/
坂口安吾
(著)
土木の葉となり木の葉土と
成
(
なる
)
鶴彬全川柳
(新字旧仮名)
/
鶴彬
(著)
いふ
心夢
(
しんむ
)
とは
常
(
つね
)
平生
(
へいぜい
)
こゝろに思ふ事を見るをいふなりこの時
奧方
(
おくがた
)
の見給ふは
靈夢
(
れいむ
)
にして天下の
主將
(
しゆしやう
)
に
成
(
なる
)
べき
兆
(
さが
)
を
後々
(
のち/\
)
思ひしられたり
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
帳元へ這入らねえと
商
(
あきねえ
)
は出来ねえ訳でごぜえますが、それを御存じねえから、
成
(
なる
)
たけ
廉
(
やす
)
く売るので、遠くから買いに来るようになったので
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
老夫婦は
成
(
なる
)
たけ日暮方の寒い風に当らないようにしている。自分で枯木のような体だと思って大事にしている。どうせ老い先は余り長くない。
不思議な鳥
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
お前さんの
鑑違
(
かんちが
)
いだよ。
成
(
なる
)
ほど、
妾
(
あたし
)
は
然
(
そ
)
う云ったけれども、若旦那が手を
下
(
おろ
)
してお前の
阿母
(
おっか
)
さんを殺したんじゃアない。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
成
(
なる
)
ほどその時分には昼間掃除夫が一つ一つ石油をついで行って夕方になると、長い
金
(
かね
)
の棒の先に火のついたのを持った点火夫が小走りに走りながら
日本橋附近
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
成
(
なる
)
る
程
(
ほど
)
外部
(
ぐわいぶ
)
から
其
(
そ
)
の
人
(
ひと
)
の
生活状態
(
せいくわつじやうたい
)
を
見
(
み
)
ると
至極
(
しごく
)
景氣
(
けいき
)
の
好
(
い
)
いやうに
見
(
み
)
えるけれども
其状態
(
そのじやうたい
)
がどれだけ
續
(
つゞ
)
くかと
云
(
い
)
ふことを
考
(
かんが
)
へて
見
(
み
)
ると、
到底
(
たうてい
)
長
(
なが
)
く
續
(
つゞ
)
き
得
(
う
)
るものではない。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
小利口なるは
狡
(
ず
)
るき性根をやしなうて
面
(
めん
)
かぶりの大変ものに
成
(
なる
)
もあり、しやんとせし気性ありて人間の
質
(
たち
)
の正直なるは、すね者の部類にまぎれてその身に取れば
生涯
(
せうがい
)
の損おもふべし
ゆく雲
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
そうして
成
(
なる
)
べく皆と仲よくつきあって、好い友人を沢山拵えてくれ、そのうち段々現在の環境を脱け出すようにすることだ。——兄さんにはあまり楯ついちゃいけない、彼は病人だから。
母親
(新字新仮名)
/
若杉鳥子
(著)
民弥は、その途端に、ひたと身を寄せたお三輪に
訊
(
たず
)
ねた。……遠慮をしながら、
成
(
なる
)
たけこの男の
傍
(
そば
)
に居て、
先刻
(
さっき
)
から人々の
談話
(
はなし
)
の、
凄
(
すご
)
く
可恐
(
おそろし
)
い処というと、
密
(
そっ
)
と
縋
(
すが
)
り縋り聞いていたのである。
吉原新話
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
繼
(
つぎ
)
て
御小姓組
(
おこしやうぐみ
)
と
成
(
なる
)
勤仕
(
きんし
)
の
功
(
こう
)
を
顯
(
あらは
)
し
有章公
(
いうしやうこう
)
の御代に
御徒頭
(
おかちがしら
)
となり其後伊勢山田
奉行
(
ぶぎやう
)
仰付られ初て
芙蓉
(
ふよう
)
の
間
(
ま
)
御役人の
列
(
れつ
)
に入りけるなり
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
白「おみねや、事柄の済むまでは二人でよく気を付けて居て、
成
(
なる
)
たけ人に云わないようにしてくれ、己は是から幡随院へ行って話をして来る」
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
で、念の為に手拭を
検
(
あらた
)
めると、三筋と思つたのは
此方
(
こっち
)
の
過失
(
あやまり
)
で、一つの
釘
(
くぎ
)
に二筋の手拭が重ねて掛けて
有
(
あ
)
つて、
都合
(
つごう
)
四筋といふのが
成
(
なる
)
ほど本当だ。
是
(
これ
)
には
何
(
いず
)
れも敬服したと云ふ。
雨夜の怪談
(新字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
御新造
(
ごしんぞ
)
は
驚
(
おど
)
きたるやうの
惘
(
あき
)
れ
顏
(
がほ
)
して、
夫
(
そ
)
れはまあ
何
(
なん
)
の
事
(
こと
)
やら、
成
(
なる
)
ほどお
前
(
まへ
)
が
伯父
(
おぢ
)
さんの
病氣
(
びやうき
)
、つゞいて
借金
(
しやくきん
)
の
話
(
はな
)
しも
聞
(
きゝ
)
ましたが、
今
(
いま
)
が
今
(
いま
)
私
(
わた
)
しの
宅
(
うち
)
から
立換
(
たてか
)
へようとは
言
(
い
)
はなかつた
筈
(
はづ
)
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「
成
(
なる
)
たけ、はっきりと分るように……。」と翁は、いって黒板に書かれた
点
(
ボチ
)
を睨んで言った。で、自分は足許の椅子に腰を下して、眤と眼を
閉
(
つぶ
)
って、両手を広い額に当てて瞑想に耽ったのである。
点
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
しかし
成
(
なる
)
たけ、表沙汰にしたくない、不都合でもあつた時に困る。かう言つて、分家や別家の人達は町の警察に行つても頼めば、役場に行つても頼んだ。それを聞いた人々は皆な
驚愕
(
おどろき
)
の目を
睜
(
みは
)
つた。
ある僧の奇蹟
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
彼地
(
あちら
)
の若い衆は顔を出して皆
後方
(
うしろ
)
へ冠ります、
成
(
なる
)
たけ顔を見せるように致しますから、髷の先と
月代
(
さかやき
)
とが出て居ります。
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「あなた、
其
(
そ
)
の人に逢った事がありますか。それは百年も
以前
(
まえ
)
の人です、アハハハハ」と、
斯
(
こ
)
う云われて私も気が付いた、
成
(
なる
)
ほど
其
(
そ
)
の仔細を知らぬ
主人
(
あるじ
)
が不思議に思うも
道理
(
もっとも
)
と
画工と幽霊
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
嬉
(
うれ
)
しいとは
思
(
おも
)
ひもせでよしなき
義理
(
ぎり
)
だてに
心
(
こゝろ
)
ぐるしく
芳
(
よし
)
さまのお
跡
(
あと
)
追
(
お
)
ふてと
思
(
おも
)
ひしは
幾
(
いく
)
たびかさりとては
命
(
いのち
)
二
(
ふた
)
つあるかのやうに
輕々
(
かる/″\
)
しい
思案
(
しあん
)
なりしと
後悔
(
こうくわい
)
して
見
(
み
)
れば
今
(
いま
)
までの
事
(
こと
)
口惜
(
くちを
)
しくこれからの
身
(
み
)
が
大切
(
たいせつ
)
になりました
阿房
(
あほう
)
らしい
死
(
し
)
んだ
人
(
ひと
)
への
操
(
みさを
)
だて
何
(
なに
)
に
成
(
なる
)
ことでもなきを
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
成
(
なる
)
ほど、いもくわゐもおいてゆかつし、
其外
(
そのほか
)
に
何
(
なに
)
かまだ長いものが見えるぢやアねえか。「へい、あれは
助高
(
すけたか
)
やもので、
大
(
おほ
)
たばの
若菜
(
わかな
)
ひめでございます。 ...
狂言の買冠
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
然
(
そ
)
う云われると、
此方
(
こっち
)
に
記憶
(
おぼえ
)
が無いでもない。
成
(
なる
)
ほど
過日
(
いつか
)
そんなことも有った
様
(
よう
)
である。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
何
(
ど
)
ういたしまして、
何
(
ど
)
うも
遠方
(
ゑんぱう
)
の
処
(
ところ
)
を
恐入
(
おそれいり
)
ます、
何
(
いづ
)
れも
稼業人
(
かげふにん
)
ばかりですから
成
(
なる
)
たけ早く
致
(
いた
)
して
了
(
しま
)
ひたいと
存
(
ぞん
)
じます。「
其方
(
そのはう
)
が
宜
(
い
)
い、机や
何
(
なに
)
か
立派
(
りつぱ
)
に
出来
(
でき
)
たね。 ...
黄金餅
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
其
(
その
)
場合には
矢張
(
やは
)
り一般の
盗賊
(
ぬすびと
)
の如くに、
成
(
なる
)
べく
白昼
(
ひる
)
を避けて夜陰に忍び込み、鶏や米や魚や手当り次第に
攫
(
さら
)
って行く。
其
(
そ
)
の
素捷
(
すばや
)
いことは
所謂
(
いわゆる
)
猿
(
ましら
)
の如くで、容易に
其
(
その
)
影を捕捉することは
能
(
でき
)
ぬ。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
成
(
なる
)
ほど、わかなひめけつこう、こゝへ
出
(
だ
)
さつし。「へい
是
(
これ
)
でござります。「イヤこれは
助高屋
(
すけたかや
)
ものできれいごとだと思つたら、ごみと
枯
(
かれ
)
ツ
葉
(
ぱ
)
で、
梅幸
(
おとはや
)
が
世話物
(
せわもの
)
でつかひさうだ。 ...
狂言の買冠
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
久「
何方様
(
どなたさま
)
で、藤野屋様で、是は誠に有難いことで、
成
(
なる
)
たけお
直段
(
ねだん
)
を宜く頂戴致しますから、外へお払いにならず、
私
(
わたくし
)
が頂戴致しとうございます、えゝ樽はお幾つございます」
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
ナニ
宜
(
よろ
)
しうがす、
私
(
わたし
)
が
独
(
ひとり
)
で
脊負
(
しよつ
)
て
行
(
ゆ
)
きます、
成
(
なる
)
たけ
入費
(
もの
)
の
係
(
かゝ
)
らぬ
方
(
はう
)
が
宜
(
よろ
)
しうがすから。「
宜
(
い
)
いかえ。金「エヽ
宜
(
よ
)
うがすとも。と
早桶
(
はやをけ
)
を
脊負
(
しよ
)
ひ
焼場鑑札
(
やきばかんさつ
)
を
貰
(
もら
)
つてドン/\
焼場
(
やきば
)
へ
来
(
き
)
まして。 ...
黄金餅
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
伯父は、
何
(
なん
)
でも法事供養をよく
為
(
し
)
なければいかないから、墓参りに
往
(
い
)
けよ/\と云うけれども、新吉は
墓所
(
はかしょ
)
へ
行
(
ゆ
)
くのは怖いから、
成
(
なる
)
たけ昼間
往
(
ゆ
)
こうと思って、昼ばかり墓参りに
往
(
ゆ
)
きます。
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
村の者も今迄は
堅
(
かて
)
え人だったが、
何
(
ど
)
う言う訳だがな泊り歩くが、役柄もしながらハアよくねえ
事
(
こッ
)
たア
年老
(
としと
)
った親を置いて、なんて
悪口
(
わるくち
)
を
利
(
き
)
く者もあるで、
成
(
なる
)
だけ
他人
(
ひと
)
には能く云わしたいが
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
成
(
なる
)
ほど、
脈
(
みやく
)
の
方
(
はう
)
が
多
(
おほ
)
うございますな、
脈
(
みやく
)
の
割
(
わり
)
にすると
熱
(
ねつ
)
が
陰
(
いん
)
にこもつて
居
(
を
)
りますな。「モウ/\
私
(
わたし
)
は
迚
(
とて
)
も助かるまいと思ひます。「
然
(
そん
)
な事を
仰
(
おつ
)
しやつちやアいけませんよ、どうか
確
(
しつ
)
かりなさい。 ...
牛車
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
成
常用漢字
小4
部首:⼽
6画
“成”を含む語句
成長
相成
形成
成立
完成
可成
成就
成程
構成
成熟
成人
成功
御成
成道
老成
成丈
行成
編成
大願成就
相成候
...