“阿房”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あほう44.0%
あほ28.0%
あぼう8.0%
ドゥールニャ4.0%
ドゥーレン4.0%
あはう4.0%
たわけ4.0%
ドゥラチキー4.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
且つその狂か、か、いずれ常識無き阿房あほうなるを聞きたれば、驚ける気色も無くて、行水に乱鬢みだれびんの毛を鏡に対して撫附なでつけいたりけり。
妖僧記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
太子はいつまで働いてもらちが明かず、阿房あほらしくなって妃におくるる数日、これまた帰国し、サア妃を打とうと取り掛かる。
椀を伏せたような阿房あぼう峠まで、重たい水蒸気にのしかけられて、黯緑あんりょくで埋まった森の中に、水銀が湛えられる、その上に乗鞍岳が、峻厳にそそり立って、胴から上を雲に没している。
谷より峰へ峰より谷へ (新字新仮名) / 小島烏水(著)
「帽子は返してあげるけれど、その前に妾たちと三度だけ⦅阿房ドゥールニャ⦆の手合せをしてからでなきや駄目だよ。」
見れば、なるほどそれは普通ただの牌だ。奇態なこともあるものだ! 今度も負けになつてしまつた。そして妖怪どもは又しても声を張りあげて⦅阿房ドゥーレン! 阿房ドゥーレン!⦆と喚き立てた。
お精靈さまのお店かざりも拵へくれねば御燈明一つで御先祖樣へお詫びを申て居るも誰れが仕業だとお思ひなさる、お前が阿房あはうを盡してお力づらめに釣られたから起つた事
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
阿房たわけものめが。いわ。今この世のいとまを取らせる事じゃから、たった一本当の生活というものをとうとばねばならぬ事を、其方そちに教えて遣わそう。
おお、さうぢや、今は亡きわしの祖父が妖女ウェーヂマと⦅阿房ドゥラチキー⦆の勝負をやらかした話を一つ聴かせませう。