“痴愚”のいろいろな読み方と例文
旧字:癡愚
読み方割合
ちぐ87.5%
ばか12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
『尽すかぎりは尽しておる。ゆるにも及ぶまい。盛遠とて、根からの痴愚ちぐではなし、辻かための手にかかるほどなら……』
私の記憶ではやしろは二つあったように思われる。一つは縁切えんきりの神とせられ、一つは縁結びの神とせられて、痴愚ちぐな附近の男女の祈願所となっている。
宇賀長者物語 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
それは、私が痴愚ばかになったという第一の証拠だが、ハチロウのことをすっかり忘れていたのだ。私とナエーアが、この水面下の島で朽ちはててしまうのはよし。
「太平洋漏水孔」漂流記 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
これも、私がまったく痴愚ばかになったためか、いや、決してそうではないだろう。
「太平洋漏水孔」漂流記 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)