“ちぐ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
痴愚63.6%
智愚18.2%
癡愚9.1%
稚愚9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私の記憶ではやしろは二つあったように思われる。一つは縁切えんきりの神とせられ、一つは縁結びの神とせられて、痴愚ちぐな附近の男女の祈願所となっている。
宇賀長者物語 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
妾は愛に貴賤きせんの別なきを知る、智愚ちぐ分別ふんべつなきを知る。さればその夫にして他に愛を分ち我を恥かしむる行為あらば、我は男子が姦婦かんぷに対するの処置を以てまた姦夫かんぷに臨まんことを望むものなり。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
故に恋愛が人を盲目にし、人を癡愚ちぐにし、人を燥狂にし、人を迷乱さすればこそ、古今の名作あるなれ、而して古今の名作はこゝを以て造化自然のしんに貫ぬくを得て、名作たるを得る所以なり。
この章のついでに於て、簡単に稚愚ちぐの俗見を啓蒙けいもうしておこう。
詩の原理 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)