なつ)” の例文
きゝ成程なるほど何時いつ迄當院の厄介やくかいなつても居られず何分にも宜しくと頼みければ感應院も承知なして早速さつそくかの片町の醫師方へゆきみぎはなし
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
※等あねらひどかんべらは」とかれはおつたのめつゝあつたかみが、まじつた白髮しらがをほんのりとせるまでにくすりめてきたなくなつつたのをつゝいつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
おゝそれからう、コレ伊丹いたみなにみな此所これい。伊「へい/\。登「かみこれだけのお道具だうぐ何日いつにかお集めになつたのだ。伊「へえー、これなんまうすもので。 ...
華族のお医者 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
背負しよひあるくさま、としはとへば生意氣なまいきざかりの十六にもりながら其大躰そのづうたいはづかしげにもなく、表町おもてまちへものこ/\とかけるに、何時いつ美登利みどり正太しようたなぶりものになつつて
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
何事なにごと自分じぶん勇氣ゆうきおこし、むづかしいことでもわからないことでもなんでも自分じぶんしゆなつてするでなければけつしてもの上達じやうたつしません。どうも今日こんにち女學生ぢよがくせいには兎角とかく自主獨立じしゆどくりつといふこゝろとぼしいであります。
女教邇言 (旧字旧仮名) / 津田梅子(著)
がそろ/\とたがやされるやうになつた。子供等こどもらまたひとつ/\のかたまりたがやされたわたつて、そのかたまりうへすべりながらえながら、きはめてちひさい慈姑くわゐのやうなゑぐのをとつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
持主へかへすべきや此上このうへ入牢じゆらうなつても出さぬ所存しよぞんかと申さるゝに勘兵衞恐れ入り御慈悲おじひ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ほかへはくんぢやねえぞ、えゝか、よきはかさねえやうにしてんだぞ」かれはおつぎへもいつてた。おつぎは其麽そんな注意ちうい人前ひとまへでされることがもうはづかしくいや心持こゝろもちがするやうになつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
待伏まちぶせして切害せつがいし死骸のそばかしやつた扇子を落しておき鐵扇てつせんに杉田三五郎と名前が彫刻付ほりつけて有しゆゑ夫に嫌疑うたがひかゝるを三五郎も承知して暫時しばらくうち金兵衞を殺したになつて居たが是は鐵扇てつせんだいだと百兩の金を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)