“なせ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ナセ
語句割合
汝兄20.0%
20.0%
20.0%
汝夫20.0%
20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
くやしかも、く來まさず。吾は黄泉戸喫よもつへぐひ一一しつ。然れども愛しき我が汝兄なせの命、入り來ませることかしこし。かれ還りなむを。しまらく黄泉神よもつかみあげつらはむ。
うつくしき汝兄なせの命、かくしたまはば、いましの國の人草、一日ひとひ千頭ちかしらくびり殺さむ」とのりたまひき。
殘らず話しまた此頃このごろ湯屋ゆやにて惡口あくこうされし事如何にも殘念に存て斯々はなせど盜みに入りしには非ずと申ければ是を聞て皆々みな/\三郎兵衞は人に非ずとにくみ四郎右衞門を憫然あはれに思ひて町内申あはせ無盡むじん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
思ひし深切に久八も大に喜悦よろこび何商なにあきなひを初めたらよろしからうと工夫をなせども元より大家の支配人の果なれば小商こあきなひの道を知ず右左とかく損毛そんもう多く夫而已のみならず久八は生れ付ての慈悲じひ心深くまづしき者を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
再びおどろきて一れいなせば佐太夫も會釋ゑしやくして此方へと云て以前の松蔭まつかげ連行つれゆき扨も此度喜内殿の横死わうし嘸々さぞ/\愁傷しうしやうならん其方も知て居らんが友次郎の事に付ては大恩の有る喜内殿故それがしも早速參り御世話も致すべき筈なれども世の義理ぎりあれば思ひながら打過にせしが扨今朝其方が出立と聞及びて最前さいぜんより此所こゝ待居まちゐたりしなり友次郎事は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
……こちらにいらっしゃるこのお若い汝夫なせの君と、あちらにいらっしゃるそのお姫様とを、ひとつ、皆さんの前でめあわせてみたらどうか、とまあこう考えてみたわけなのですよ。
なよたけ (新字新仮名) / 加藤道夫(著)
いきなりうしろからおなせを推して、お手を引張ひっぱってというわけにもゆかないのでね、まあ、御挨拶ごあいさつ半分に、お邸はアノ通り、御身分は申すまでもございません。
清心庵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)