“轡”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
くつわ96.1%
ぐつわ2.4%
くつばみ0.8%
れん0.8%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
正勝はそう言って、巡査の乗っている馬のくつわを捉えた。巡査は手綱をほうって、馬から下りた。そして、長靴のままで露台へ上がっていった。
恐怖城 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
御者ぎょしゃは馬のくつわを取ったなり、白いあわを岩角に吹き散らして鳴りながら流れる早瀬の上にけ渡した橋の上をそろそろ通った。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「日が暮れるぞ!」と待ち構えていた一人は言った。馭者は黙って返事もせず、くつわをとると邪慳じゃけんに馬の首を引っ張って位置をなおした。
黄昏 (新字新仮名) / 水野葉舟(著)
心がけのあるさむらいは、くつわの音に眼を醒ますというたしなみが、さむらいではないけれども、米友には、先天か、後天かに備わっているのです。
大菩薩峠:30 畜生谷の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
深編笠に黒紋付、仙台平の袴を穿き、きらびやかの大小を尋常に帯び、扇を握った若侍に、こう言葉を掛けられたのである。衣裳の紋はくつわである。
前記天満焼 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「かなぐつわを噛まされてな」と万吉が云った、「どれほど袖の下をつかまされたか知らねえが、お役人衆はやつらに酒まで運んでるぜ」
さぶ (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
ひとりが喉輪のどわへ腕をかけて締めつけると、ひとりは逸早く手ぬぐいを取って猿ぐつわをかける。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
信長、迂愚の策を、上席に先んじて口に出したと、怒って退出したが、ひそかに忠次を呼び入れて、「汝の策略は最も妙、それ故に他に洩れるのを慮って偽り怒ったのだ」と云って秘蔵の瓢箪板ひょうたんいたの忍びぐつわを与えた。
長篠合戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
其胸めぐり、革帶を美々しく纒ひ、くつばみ
イーリアス:03 イーリアス (旧字旧仮名) / ホーマー(著)
その雑銘を読めば、かんたいより、すい[#「箠」は底本では「※」]、あんれんしゃ等に至る、各物一々にとう日新にっしんの銘にのっとりて、語を下し文をす、反省修養の意、看取すべし。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)