“くつわ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:クツワ
語句割合
轡90.8%
銜2.8%
鑣2.1%
忘八1.4%
勒0.7%
轡頭0.7%
馬勒0.7%
馬銜0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鋼鉄のような意志の轡(くつわ)の下に荒立ってる熱狂的な想像力、どちらも広大な——(いずれが勝つともわからない)——利己心と他愛心
正直者の御者の樊遅は、駟馬の銜(くつわ)を執りながら、時々車上の夫子が老顔を窃み視て、傷ましい放浪の師の身の上に涙を流した。
谷崎潤一郎氏の作品 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
北の方(かた)なる試合果てて、行けるものは皆館(やかた)に帰れるを、ランスロットのみは影さえ見えず。帰れかしと念ずる人の便(たよ)りは絶えて、思わぬものの鑣(くつわ)を連ねてカメロットに入るは、見るも益なし。
薤露行 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
忘八(くつわ)屋商売はしておりますが、心は忘八(くつわ)ではないつもりの、如来衛門と申す者……難儀のお方と見たが最後、どうでもお助け致さないでは、この胸の中が納まらない変な性分の者でございます。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ペルシア、ギリシア、ローマ人も馬を重用し、ギリシア人殊に善く騎り馬上の競技を好みしが、勒(くつわ)と韁(たづな)ありて鐙(あぶみ)なく、裸馬や布皮被(き)せた馬に乗った。
紀州で今も行わるる話には、夫が画いたは勒(くつわ)附きの馬だったが、帰って見るに勒なし、妻を責むると馬も豆食う時勒を去らにゃならぬと遣り込められたという。
笠被(き)た馬士(まご)が轡頭(くつわ)をしっかと取って、(やあ、黒よ、観音様念じるだ。しっかりよ。)と云うのを聞いて、雲を漕(こ)ぐ櫂(かい)かと危(あやぶ)む竹杖(たけづえ)を宙に取って、真俯伏(まうつぶし)になって
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
よっぽど悪戯がきいたと見え、汗ばんだ躯(からだ)がびくびく痙攣(ひきつ)りなかなか昂奮のおさまらぬ面持だった。馬勒(くつわ)がとれ、鞍(くら)もどこかへ落ちてしまっている。
蕎麦の花の頃 (新字新仮名) / 李孝石(著)
馬銜(くつわ)の音が長い洞穴内に反響すると、博労のすぐわきの戦士の一人が、少しばかり頭を持ちあげ、太い嗄れ声で訊きました。