“ぐう”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:グウ
語句割合
29.6%
27.6%
26.5%
9.2%
2.0%
1.0%
1.0%
1.0%
1.0%
1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
想ふに新石町しんこくちやうの菓子商で眞志屋五郎作と云つてゐた此人は、壽阿彌號を受けた後に、去つて日輪寺其阿のもとぐうしたのではあるまいか。
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
なお、自分のために、堀尾茂助までが、千載せんざいぐうの決戦主戦場から除かれて、残留組に廻されたのは、何とも気のどくの感に堪えない。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そこからは、アカシアの植わった小さな広場の一ぐうが見え、なお向うには夕靄ゆうもやに浸った野が見えていた。ライン河は丘のふもとを流れていた。
川島の名は粛親王しゅくしんのうの姻親として復辟ふくへき派の日本人の巨頭としてぐうを負うの虎の如くに今でも恐れられておる。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
言語はもとより多端なり。さんと云ひ、がくと云ひ、ほうと云ひ、らんと云ふ。義の同うして字の異なるを用ふれば、即ち意を隠微のかんぐうするを得べし。大食おほぐらひを大松だいまつと云ひ差出者さしでもの左兵衛次さへゑじと云ふ。
「でも、ほんとうにありがとうございました。ときに、浦島さん、あなたはりゅうぐうをごらんになったことがありますか」
浦島太郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
ですが、あなたがもういちどりゅうぐうへ帰ってきたいとおぼしめすなら、どんなことがあっても、けっしてこの箱をあけてごらんになってはいけません
浦島太郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
山海経せんがいきょう』に招揺の山に獣あり、その状ぐう(尾長猿)のごとくして白耳、伏してあるき人のごとく走る、その名を狌々という。人これを食えば善く走る。
李時珍曰く〈その類数種あり、小にして尾短きはこうなり、猴に似て髯多きはきょなり、猴に似て大なるはかくなり。大にして尾長く赤目なるはぐうなり。小にして尾長く仰鼻なるはゆうなり。
「さあ、ぐうとそれを召上れ」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
第一長蔵さんや茶店のかみさんにった時なんぞは平生の自分にも似ず、ぐうも出さずにしんからおとなしくしていた。議論も主張も気慨きがいも何もあったもんじゃありゃしない。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
初めてぐううしのうて鰥居無聊かんきょむりょうまたでて遊ばず、ただ門につて佇立ちょりつするのみ。十五こう尽きて遊人ゆうじんようやまれなり。丫鬟あかんを見る。
牡丹灯籠 牡丹灯記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)