“大食”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
タージ18.8%
たいしよく18.8%
おおぐ12.5%
おおぐい12.5%
おほぐひ12.5%
おおぐら6.3%
おほぐ6.3%
おほぐら6.3%
たいしょく6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この時大食タージ國(多氏國又は大寔國)即ちマホメット教國では Ommeya 王家已に倒れて、Abbâs 王家が方に興つて來て居る。
紙の歴史 (旧字旧仮名) / 桑原隲蔵(著)
梅龍は眼の涼しい鼻の細い如何にも上品な可愛い子だが、食べる事に掛けては、今言つた新橋の若菜と大食たいしよくのお酌の兩大關と言はれてゐる。
梅龍の話 (旧字旧仮名) / 小山内薫(著)
なかなか大食おおぐいだとみえて、さんざんべたり、んだりして、こんどはおなかがくちくなると、おに二人ふたりとも、ぐうぐうたかいびきをかいて寝込ねこんでしまいました。
人馬 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
少し運動させなくっちゃ不可いけないよ。ああ大食おおぐいをして寐てばかりいちゃ毒だ
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
豊後が理由わけを訊くと、先刻きつき忠成は道の通りがかりに、腹が空いて困るから、湯漬ゆづけなりと振舞つて欲しいと言つて、座敷に上り込み、主人も家来も負けず劣らず大食おほぐひをして帰つたあとだと解つた。
ロパーヒン なんて大食おおぐらいだ! (一同わらう)
桜の園 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
デミトリチのひだりはうとなりは、猶太人ジウのモイセイカであるが、みぎはうにゐるものは、全然まるきり意味いみかほをしてゐる、油切あぶらぎつて、眞圓まんまる農夫のうふうから、思慮しりよも、感覺かんかく皆無かいむになつて、うごきもせぬ大食おほぐひな
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
言語はもとより多端なり。さんと云ひ、がくと云ひ、ほうと云ひ、らんと云ふ。義の同うして字の異なるを用ふれば、即ち意を隠微のかんぐうするを得べし。大食おほぐらひを大松だいまつと云ひ差出者さしでもの左兵衛次さへゑじと云ふ。
かれ容貌ようぼうはぎすぎすして、どこか百姓染ひゃくしょうじみて、頤鬚あごひげから、べッそりしたかみ、ぎごちない不態ぶざま恰好かっこうは、まるで大食たいしょくの、呑抜のみぬけの、頑固がんこ街道端かいどうばた料理屋りょうりやなんどの主人しゅじんのようで
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)