大食たいしよく)” の例文
梅龍は眼の涼しい鼻の細い如何にも上品な可愛い子だが、食べる事に掛けては、今言つた新橋の若菜と大食たいしよくのお酌の兩大關と言はれてゐる。
梅龍の話 (旧字旧仮名) / 小山内薫(著)
ムネ・シユリイは又ユウゴオについていろいろ話した。文豪の大食たいしよく家であつた事などをも話した。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
かれ容貌ようばうはぎす/\して、何處どこ百姓染ひやくしやうじみて、※鬚あごひげから、ベツそりしたかみ、ぎごちない不態ぶざま恰好かつかうは、宛然まるで大食たいしよくの、呑※のみぬけの、頑固ぐわんこ街道端かいだうばた料理屋れうりやなんどの主人しゆじんのやうで、素氣無そつけなかほには青筋あをすぢあらは
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)