“猶太人”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ユダヤじん31.8%
ジュウ22.7%
ジウ9.1%
ゆだやじん9.1%
ジュデーアびと4.5%
ユデアじん4.5%
ゆだやびと4.5%
ジュー4.5%
ヂユウ4.5%
ユダヤびと4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
売り惜んだ彼が最後に気に入りの蒐集品しゅうしゅうひんで部屋の中を飾った。それでも狭い部屋の中は一ぱいで猶太人ユダヤじんの古物商の小店ほどはあった。
食魔 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
そういう訳で、猶太人ジュウは、それに一種宗教的な許容を認めている。つまり、自己を防衛するに必要な虚言だけは、許されねばならない——とね。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
院長いんちょう不覚そぞろあわれにも、また不気味ぶきみにもかんじて、猶太人ジウあといて、その禿頭はげあたまだの、あしくるぶしなどをみまわしながら、別室べっしつまでった。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
基督キリスト教国にはどこにでも、「さまよえる猶太人ゆだやじん」の伝説が残っている。
さまよえる猶太人 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
されば一の行爲おこなひより樣々さま/″\の事出でぬ、そは一の死、神の聖意みこゝろにも猶太人ジュデーアびとの心にも適ひたればなり、この死の爲に地は震ひ天は開きぬ 四六—四八
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
猶太人ユデアじんは豚を食わんそうだね」と甲野さんは突然超然たる事を云う。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
然り余は信ず余の救主すくいぬしは死より復活したまいしを、義人ぎじんを殺してその人死せりと信ぜし猶太人ゆだやびとのあさはかさよ、何ぞヒマラヤ山をたたいて山くずれしと信ぜざる、余が愛するものは死せざりしなり
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
そうかと思うと何も呉れねえでソッポ向いて行く猶太人ジューみてえな奴も居るってな訳で、いいお小遣いになりやしたよ。
人間腸詰 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
場内には教師が幾人も居て滑り慣れない者に手を執つて教へる。僕等が行つた時はふとつた一人の貴婦人と浅黒い顔の猶太人ヂユウとが危なつかしい腰附で徐徐そろ/\と人込の中を教師の手にすがつて歩いて居た。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
ナタナヱル無花果樹下いちじくのきのしたに黙坐す、ナザレのイエス彼を見て、以て猶太人ユダヤびとうちに尤も硬直にして欺騙きへんなきものと思へり。後世の之を説くもの、ナタナヱルの黙思を論ぜずして、基督の威力のみを談ず。
各人心宮内の秘宮 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)