“隅柱”の読み方と例文
読み方割合
すみばしら100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と渋沢は、薬師如来の内陣ないじんが見える本堂の隅柱すみばしらりかかった。春さきのが、露八の背と渋沢の横顔へ、波紋のように明るくした。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そしてうところの鈴の綱は、廊の隅柱すみばしらから校書殿きょうしょでんの後ろのほうへ張られてあり、主上の御座ぎょざ蔵人くろうどらを召されるときそれを引き、鈴が鳴る。
武蔵だけは、依然として、隅柱すみばしらを負っていた。つい無口になる。怏々おうおうとして楽しまないものが胸を占めてれないのだ。勝つとは限らない、撃ち殺されるかも知れない。
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)