“ぶん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
78.9%
17.2%
1.3%
0.9%
0.4%
文筆0.4%
0.4%
0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「一年越し世話をした女だ、ぶんに過ぎた事もしてやつてある。その恩も思はず、楊弓で主人の眼を射るとは、不都合と言はうか——」
しかし、やがておくぬしかなしきかた見になつたその寫眞器しやしんきは、支那しなの旅からかへるともなく、或るぶん學青年の詐欺さぎにかゝつてうしなはれた。
示さば、臣ならうこと無からんや。且つ、ぶんからず。君、其れ、之(夏姫の肌着)を納めよ。
妖氛録 (新字新仮名) / 中島敦(著)
「どうか私に代ってよろしくお断り申しあげて下さい。もし再び私をお召しになるようなことがあれば、私はきっとぶん水のほとりにかくれるでございましょう。」
現代訳論語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
「今も居ます。現に居ます、ごめんなさい。談じます。談判します、ぶんなぐります、花嫁だなんて失礼な。」
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
文筆ぶんもなかなか立ちますぞなンて、一ぺんに、名は売れ出すし、洛陽らくようの紙価ために一時に高し……
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
はなはだ勝手がましい申しぶんでございますが、実は御病気がらではございますし——御承知どおり川島の方でも家族と申しましても別にございませんし
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
が、縄目は見る目に忍びないから、きぬを掛けたこのまま、留南奇とめきく、絵で見た伏籠ふせごを念じながら、もろ手を、ずかと袖裏へ。驚破すわ、ほんのりと、暖い。ぶんと薫った、石の肌のやわらかさ。
縷紅新草 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)