“はらい”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ハライ
語句割合
腹癒66.2%
14.1%
9.9%
腹慰4.2%
1.4%
波羅夷1.4%
禊祓1.4%
1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もっとも、敏子に対する腹癒はらいせの感情も手伝った。綺麗さっぱりとはねつけられた返礼としては正に屈竟くっきょうの手段であらねばならぬ。
死の接吻 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
王子入城の時に二重橋の上で潔身みそぎはらいをして内に入れたことがある、と云うのは夷狄いてきの奴は不浄の者であるからおはらいをしてたいを清めて入れるとう意味でしょう。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
はらいはもうみんな済んだのかい」と宗助は立ちながら御米に聞いた。御米はまだ薪屋まきやが一軒残っていると答えた。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
彼は其の腹慰はらいせであるかの如く、何処からかまだ子供々々した牝犬めいぬを主人の家に連れ込んだ。如何に犬好きの家でも、牝犬二匹は厄介である。主人は度々牝犬を捨てたが、直ぐ舞戻まいもどって来た。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
直鎗ちょくそうとちがって、カギ鎗の特長というのは、三手みてが引ッ掛け、上下左右、四手よてはらい、さらにつき! またはらい! あわせて九ツのへんという」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
月天子がってんし山のはをでんとして、光を放ちたまうとき、疾翔大力しっしょうたいりき爾迦夷るかい波羅夷はらい三尊さんぞんが、東のそらに出現まします。今宵こよいは月は異なれど、まことの心には又あらはれたまわぬことでない。
二十六夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
大和に上つておいでになつて仰せられますには、「今日は此處に留まつて禊祓はらいをして、明日出て神宮に參拜しましよう」
「丞相、それならば何故、はらいをなさらないのですか。古くからそういう時には、星を祭り天をいのる禳の法があるではございませんか」
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)