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稚子
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おさなご
ふりがな文庫
“
稚子
(
おさなご
)” の例文
飛ぶ雲の影を見れば故郷の山を思い、うららかなる春の日に立つ野山の霞を見る時は、ありし昔の
稚子
(
おさなご
)
の面影を
偲
(
しの
)
ぶ。
面影:ハーン先生の一周忌に
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
急
(
きふ
)
に
又
(
また
)
雪枝
(
ゆきえ
)
は、
宛然
(
さながら
)
稚子
(
おさなご
)
の
為
(
す
)
るやうに、
両掌
(
りやうて
)
を
双
(
さう
)
の
目
(
め
)
に
確
(
しか
)
と
当
(
あ
)
てゝ、がつくり
俯向
(
うつむ
)
く、
背中
(
せなか
)
に
雲
(
くも
)
の
影
(
かげ
)
が
暗
(
くら
)
く
映
(
さ
)
した。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
稚子
(
おさなご
)
のやうに成りて正雄の膝を枕にして
寐
(
ね
)
る時あり、
誰
(
た
)
が給仕にても
箸
(
はし
)
をば取らずと
我儘
(
わがまま
)
をいへれど、正雄に
叱
(
しか
)
られて同じ膳の上に
粥
(
かゆ
)
の湯をすする事もあり、
癒
(
なほ
)
つてくれるか。
うつせみ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
多くの野の草が
稚子
(
おさなご
)
を名付親にしていたことを知って、始めてタンポポという言葉の起りが察せられる。タンポポはもと
鼓
(
つづみ
)
を意味する小児語であった。命名の動機はまさしくあの音の写生にあった。
野草雑記・野鳥雑記:01 野草雑記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
と、ふたりの
稚子
(
おさなご
)
を厄介者のように、飛騨守の手へ返してしまった。
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“稚子”の意味
《名詞》
幼児。稚児。
(出典:Wiktionary)
稚
常用漢字
中学
部首:⽲
13画
子
常用漢字
小1
部首:⼦
3画
“稚子”で始まる語句
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