“阿兄”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あにき41.7%
おあにい16.7%
あにい16.7%
にい8.3%
あに8.3%
あけい8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると阿兄あにきは其がうれしかつたと見え、につこり笑つて、やがて私の顔を眺め乍らボロ/\と涙をこぼした。それぎりもう阿兄は口を利かなかつた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
継子さんの阿兄おあにいさんはうれしさうにわたくしどもを迎へてくれました。阿兄さんは不二雄ふじおさんとおっしやるのでございます。
皆は表面こそ『阿兄あにい! 阿兄!』と立てているものの、心の裡では、自分を重んじていないことが、ありありと感ぜられた。
入れ札 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
済ましてしまったんだよ。何だってあの方々は好きなように出来るんだからな。もちろん出来るんだとも。もちろん出来るんだとも。いよう、阿兄にいさん!
「ああ、勇阿兄あにい、よく、そんな風に呼んでるのを聞いたことがありますよ」
刺青 (新字新仮名) / 富田常雄(著)
阿兄あけい 何ぞ必ずしも 涙潜々さんさんたらむ
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)