“わん”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ワン
語句割合
椀65.4%
碗23.9%
湾4.9%
盌2.9%
灣1.0%
兄0.5%
捥0.5%
腕0.5%
飯椀0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あやしげな鯛(たい)、長芋(ながいも)のお椀(わん)、こぶ巻、ご馳走(ちそう)といっても、そんな程度だが、倹約家の土肥半蔵にしては、大散財のつもりなのである。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
宗匠のたてる一碗(わん)の緑色飲料とともに、命にかかわる毒薬が盛られることになっているということが、ひそかに秀吉の耳にはいった。
茶の本:04 茶の本 (新字新仮名) / 岡倉天心、岡倉覚三(著)
乙(おつ)の男(おとこ)だけは、だれもいない島(しま)に残(のこ)って、甲(こう)と丙(へい)の二人(ふたり)が、勇(いさ)ましい掛(か)け声(ごえ)をしながら、湾(わん)から沖(おき)の方(ほう)へ出(で)てゆくのを見送(みおく)っていたのであります。
幽霊船 (新字新仮名) / 小川未明(著)
と、大声で求め、そのお声で、すぐ妃の君が玻璃(がらす)の盌(わん)を盆にささげて、細殿の簾(す)ごしに見えたお姿と共に、外いちめんの銀世界にも初めて気づき
その國から上つておいでになる時に、難波(なにわ)の灣(わん)を經て河内の白肩の津に船をお泊(と)めになりました。
「まあ。私また兄(わん)さんがしばらく見えないから、どうしたのかと思って……。」
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
顔の生白いこの写真屋は土地の言葉でいう兄(わん)さんで、来たてからの客であり、倉持とは比べものにもならないが、銀子のためには玉稼(ぎょくかせ)ぎに打ってつけの若い衆で、お神や仕込みの歓心を買うために
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
傾斜儀(クリノメーター)や磁力計で鉱床の位置をきめ、『直り』を探り、露頭を削り、岩層を衝撃し、鉱石をくだき、捥(わん)掛し、樋(とい)で流し、ピペットで熱し、時計皿にかけ……、未明から夜なかまで
キャラコさん:04 女の手 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
ころも、腕(わん)に至り、毛脛(けずね)が濡(ぬ)れる。
流行暗殺節 (新字新仮名) / 佐々木味津三(著)
飯椀(わん)をうけて、武蔵は食べにかかる。稚児僧はその間、武蔵のうしろにキラキラ光っている小柄(こづか)と彼が今、膝のうえから下ろした五寸ほどの木材をじっと見ていたが
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)