“いろせ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:イロセ
語句割合
愛兄弟22.2%
皇兄22.2%
11.1%
同母兄11.1%
同母弟11.1%
弟背11.1%
11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
明日よりは、二上山ふたかみやま愛兄弟いろせと思はむ
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
あなゆし、もろもろの皇子みこたちや、その皇兄いろせや。
新頌 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
天皇、小碓をうすの命に詔りたまはく、「何とかもみましいろせあしたゆふべ大御食おほみけにまゐ出來でこざる。もはらみましねぎ教へ覺せ」
ここに火遠理ほをりの命、そのいろせ火照ほでりの命に、「おのもおのも幸へて用ゐむ」とひて、三度乞はししかども、許さざりき。然れども遂にわづかにえ易へたまひき。
かれその大長谷の天皇の御陵をやぶらむと思ほして、人を遣す時に、その同母兄いろせ意祁おけの命奏してまをさく
この歌は宮人曲みやひとぶり二三なり。かく歌ひまゐ來て、白さく、「天皇おほきみの御子二四同母兄いろせの御子をなせたまひそ。もし殺せたまはば、かならず人わらはむ。あれ捕へて獻らむ」
同母弟いろせ長谷はつせの王子のために、坂本さかもとおみ等がおやの臣を、大日下おほくさかの王のもとに遣して、詔らしめたまひしくは
次に山代やましろ大筒木眞若おほつつきまわかの王、同母弟いろせ伊理泥いりねの王が女、丹波の阿治佐波あぢさは毘賣に娶ひて、生みませる子、迦邇米雷かにめいかづちの王、この王、丹波たには遠津とほつの臣が女、名は高材たかき比賣に娶ひて、生みませる子
現身うつそみひとなるわれ明日あすよりは二上山ふたかみやま弟背いろせむ 〔巻二・一六五〕 大来皇女
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
大津皇子を葛城かずらきの二上山に葬った時、大来皇女おおくのひめみこ哀傷して作られた御歌である。「弟背いろせ」は原文「弟世」とあり、イモセ、ヲトセ、ナセ、ワガセ等の諸訓があるが、新訓のイロセに従った。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
ここに答へて詔りたまはく、「吾は天照らす大御神のいろせなり。かれ今天より降りましつ」とのりたまひき。ここに足名椎あしなづち手名椎てなづちの神、「然まさばかしこし、奉らむ」とまをしき。