このかみ)” の例文
亡父君ちちぎみのご遺言とはあるが、江夏には兄上がいるし、新野には外戚がいせき叔父しゅくふ劉玄徳りゅうげんとくがいる。もしこのかみ叔父しゅくふがお怒りの兵を挙げて、罪を問うてきたら何とするぞ」
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かれこのかみ大俣おほまたの王の子、曙立あけたつの王、次に菟上うがかみの王二柱。この曙立あけたつの王は、伊勢の品遲ほむぢ部、伊勢の佐那の造が祖なり。菟上うながみの王は、比賣陀の君が祖なり。次に小俣をまたの王は當麻の勾の君が祖なり。
よほど一げきのもとに斬って捨てんかと思ったなれど、いやいや或いはこのかみのご本心は、曹操と和せず戦わず——不戦不和——といったような微妙な方針を抱いておられるのではないかとふと考えつき
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)