“愜”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かな96.2%
かなへ3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
酒を注ぎながら、上さんは甘ったるい調子で云った、「でも営口で内に置いていた、あの子には、小川さんもかなわなかったわね。」
鼠坂 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
とにもかくにも今一目見ずば動かじと始におもひ、それはかなはずなりてより、せめて一筆ひとふで便たより聞かずばと更に念ひしに、事は心とすべたがひて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
余は寺町御池下る町銭屋総四郎を訪ふ。(姓鷦鷯ささき、名春行しゆんかう号竹苞楼ちくはうろうとがうす。)主人家に在て応対歓晤はなはだかなへり。古物数種を出して観しむ。所蔵の大般若第五十三巻零本巻子なり。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)