“憩（いこい）” の例文
「あら、あなた、今日はずいぶん煙草（たばこ）を買ったのねえ。『憩（いこい）』が五つもあるわ。……わかった、パチンコ屋であそんでたのね？」
待っている女 (新字新仮名) ／ 山川方夫(著)
いまや祈祷は私の最もたのしき大切なるものになりました。私は私の心の奥に聖地を築きたい。そしてそこに最後の魂の憩（いこい）場所を見いだしたいと存じます。
青春の息の痕 (新字新仮名) ／ 倉田百三(著)
彼はまた『憩（いこい）』の箱を買った。——結局、彼はなにもいえず、空（むな）しく下宿の部屋にかえった。
待っている女 (新字新仮名) ／ 山川方夫(著)
彼はあわてて『憩（いこい）』を買い、どぎまぎと我にかえりながら、まっすぐに下宿へといそいだ。
待っている女 (新字新仮名) ／ 山川方夫(著)