“打瞶”の読み方と例文
読み方割合
うちまも100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
『聞いたす。』と穩かに言つて、お八重の顏を打瞶うちまもつたが、何故か「東京」の語一つだけで、胸が遽かに動悸がして來る樣な氣がした。
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
まさにこのときともかたあらわれたる船長せんちょうは、矗立しゅくりつして水先を打瞶うちまもりぬ。俄然がぜん汽笛の声は死黙しもくつんざきてとどろけり。万事休す! と乗客は割るるがごとくに響動どよめきぬ。
取舵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
『聞いたす。』と穏かに言つて、お八重の顔を打瞶うちまもつたが、何故か「東京」のことば一つだけで、胸がにはかに動悸がして来る様な気がした。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)