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向
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むかひ
ふりがな文庫
“
向
(
むかひ
)” の例文
やがて、
小供
(
こども
)
は
明日
(
あした
)
の
下読
(
したよみ
)
をする時間だと云ふので、
母
(
はゝ
)
から注意を受けて、自分の
部屋
(
へや
)
へ引き
取
(
と
)
つたので、
後
(
あと
)
は差し
向
(
むかひ
)
になつた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
乞と
暫
(
しばし
)
縁
(
えん
)
の
下
(
もと
)
に
休
(
やすら
)
ひぬ
餠屋
(
もちや
)
の店には
亭主
(
ていしゆ
)
と思しき男の居たりしかば寶澤其男に
向
(
むかひ
)
申けるは私しは
腹痛
(
ふくつう
)
致し甚だ
難澁
(
なんじふ
)
致せば
藥
(
くすり
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
三四年前反対派の大騒ぎがあつて改葬されたゾラの
棺
(
くわん
)
はユウゴオと同じ
龕
(
がん
)
の中に
向
(
むかひ
)
合せに据ゑられて居る。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
木立
(
こだち
)
生
(
お
)
ひ繁る阜は岸までつづく。
向
(
むかひ
)
の岸の野原には今一面の花ざかり、
中空
(
なかぞら
)
の雲一ぱいに白い光が
掠
(
かす
)
めゆく……ああ、また
別
(
べつ
)
の影が來て、うつるかと見て消えるのか。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
地中
(
ちちゆう
)
深
(
ふか
)
ければかならず
温気
(
あたゝかなるき
)
あり、
地
(
ち
)
温
(
あたゝか
)
なるを
得
(
え
)
て
気
(
き
)
を
吐
(
はき
)
、天に
向
(
むかひ
)
て
上騰
(
のぼる
)
事人の
気息
(
いき
)
のごとく、
昼夜
(
ちうや
)
片時
(
かたとき
)
も
絶
(
たゆ
)
る事なし。天も又気を
吐
(
はき
)
て地に
下
(
くだ
)
す、
是
(
これ
)
天地の
呼吸
(
こきふ
)
なり。人の
呼
(
でるいき
)
と
吸
(
ひくいき
)
とのごとし。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
▼ もっと見る
アロナ附近でベツクリンの絵の「死の島」は
之
(
これ
)
に
由
(
よ
)
つたのだらうと想はれる湖上の島を眺め
乍
(
なが
)
ら
昼食
(
ちうじき
)
を取つて居ると、同じ卓へ
向
(
むかひ
)
合せに着いた
姉妹
(
きやうだい
)
の英国婦人の
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
見て
水主等
(
かこら
)
に此處は
何所
(
いづこ
)
の
沖
(
おき
)
なるやと尋けるに水主等は
確
(
しか
)
とは分らねど
多分
(
たぶん
)
は
兵庫
(
ひやうご
)
の
沖
(
おき
)
なるべしと答けるにぞ
杢右衞門
(
もくゑもん
)
は吉兵衞に
向
(
むかひ
)
番頭樣
貴所
(
あなた
)
の御運の
能
(
よき
)
ゆゑに
僅
(
たつ
)
た二日二夜で
數
(
す
)
百
里
(
り
)
の
海路
(
かいろ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
開き見るに
古金
(
こきん
)
許多
(
そくばく
)
あり兵助大いに喜び
縁者
(
えんじや
)
又は
親
(
したし
)
き者へも深く
隱
(
かく
)
し
置
(
おき
)
けるが如何して此事の
漏
(
もれ
)
たりけん
隣家
(
りんか
)
の
山口
(
やまぐち
)
六
郎右衞門
(
ろゑもん
)
が或日原田兵助方へ來り
稍
(
やゝ
)
時候の
挨拶
(
あいさつ
)
も
終
(
をは
)
りて
四方山
(
よもやま
)
の
咄
(
はなし
)
に
移
(
うつ
)
りし時六郎右衞門兵助に
向
(
むかひ
)
て貴殿には
先達
(
せんだつ
)
て古金の
入
(
いり
)
し
瓶
(
かめ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
“向”の解説
向(しょう、こう)は、漢姓のひとつ。
同じ漢字を使う日本の姓向(むかい、むかえ、むこう)についてもこの記事で述べる。
琉球王国の向氏については、第二尚氏を参照。
(出典:Wikipedia)
向
常用漢字
小3
部首:⼝
6画
“向”を含む語句
仰向
真向
斜向
上向
一向
手向
日向
俯向
眞向
向合
向側
差向
向山
向後
方向
背向
趣向
筋向
対向
川向
...