さき)” の例文
之は進化論の思想を介して、さきの思惟経済説と現象主義とに結びついているが、物理学の理論的歴史をこの立場から書き得たことは恐らく彼の永久の功績である。
辞典 (新字新仮名) / 戸坂潤(著)
さきに御相談申し候尊攘堂の本山ともなるべし。人物集り書籍集りたる上にて、神道を尊び神国を尊び 天皇を尊び、正論ばかり抜き取り一書として天下にわかつべし。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
さきはどうだかしらないが。
藪の鶯 (新字新仮名) / 三宅花圃(著)
すこぶる分を越ゆるの言をし、先ず『将及私言』九篇をあらわし、ひそかにこれをたてまつり、ついで「急務条議」を上り、また夷人さきに不法のこと多かりしをにくみて、「接夷私議」を作る。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
頑児虚弱にして狂暴、もとより人の数の中にらざるも、天下かえって虚名を謬聴し、認めて豪傑と為す者有り。さきに愚論数道を以て、これを梁川緯に致せしに、緯、ひそかかみ青雲の上をけがす。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)