“上流”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かみ47.2%
じやうりう11.3%
かわかみ11.3%
じょうりゅう9.4%
うえ5.7%
うわて3.8%
うわなが3.8%
かみて1.9%
じゃうりう1.9%
じようりう1.9%
じようりゆう1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
魚がこんどはそこら中の黄金きんの光をまるつきりくちやくちやにしておまけに自分は鉄いろに変に底びかりして、又上流かみの方へのぼりました。
やまなし (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
ほたる淺野川あさのがは上流じやうりうを、小立野こだつののぼる、鶴間谷つるまだにところいまらず、すごいほどおほく、暗夜あんやにはほたるなかひと姿すがたるばかりなりき。
寸情風土記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
酒ぬきの飯をった私は、其処を出て河津川べりに往き、其処の橋を渡って上流かわかみへ往って、田の中の森にある来宮神社くのみやじんじゃへ往ってみた。
火傷した神様 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
ずいぶん上流じょうりゅうまで行った。実際じっさいこんなに川床かわどこたいらで水もきれいだし山の中の第一流だいいちりゅう道路どうろだ。どこまでものぼりたいのはあたりまえだ。
台川 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
またもの調味ちょうみには、あの甘草かんぞうという薬草やくそう粉末こなすこくわえましたが、ただそれは上流うえ人達ひとたち調理ちょうりかぎられ、一ぱん使用しようするものではなかったように記憶きおくしてります。
芸一方で売るって私は知らねえ振りをしていれば、手前てめえの好いた男なら上流うわてくんだりまで往って寝泊りをして来やアがるだろう、私は知るめえと思ってようが
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
うちが狭いから上流うわながしへ落ちに掛りますと、上流しが腐って居りますから、ドーンと下流しへ落ちました、丸で馬陸やすでを見たようです。
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
彼はどこかこのあたりの別荘へ来ている者だろうと思ったきりで、それ以上べつに好奇心も起らないので、女のことは意識の外にいっしてその土手を上流かみての方へ歩いて往った。
蟇の血 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
舞踏室ぶたふしつまた客室きゃくしつ床上ゆかうへあつめたるばかりの燈心草とうしんぐさ)をきしは當時たうじ上流じゃうりうならはしなり。)
しばらくして、ラランはそのよはつたからだをみなみけて、あつ印度インドはうへふらふらんでゐたが、ガンガといふ大河たいか上流じようりうで、火傷やけどしたくちかわきを湿うるほさうとしてあやまつておぼんでしまつた。
火を喰つた鴉 (新字旧仮名) / 逸見猶吉(著)
つまり河流かりゆう上汐あげしほとが河口かこう暫時ざんじたゝかつて、つひ上汐あげしほかちめ、海水かいすいかべきづきながらそれが上流じようりゆうむかつていきほひよく進行しんこうするのである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)