“河口”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
かこう36.8%
かはぐち31.6%
かわぐち26.3%
くち5.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
蘇西スエズ河口かこうの上に建てられたこの市街は狭いながらも欧洲の入口だけ余程よほど東洋の諸港とちがつた感がした。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
「クリムスビーというと、北海ほっかいそそぐハンバー河口かこうを入って、すぐ南側にある小さい町です。河口は、なかなかいい港になっています」
英本土上陸戦の前夜 (新字新仮名) / 海野十三(著)
いま松島海軍大佐閣下まつしまかいぐんたいさかくかは、英國エイこくテームス河口かこう造船所ざうせんじよから
新しい鉄の橋はよくあたらしい河口かこうの風景に一致してゐる。
水 附渡船 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
海嘯かいしよう潮汐ちようせき干滿かんまん非常ひじようおほきなうみむかつて、河口かこう三角さんかくなりにおほきくひらいてゐるところおこ現象げんしようである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
われ不朽の雙兒とともにめぐれる間に、人をしていとあらくならしむる小さき麥場うちば、山より河口かはぐちにいたるまでこと/″\く我に現はれき 一五一—一五三
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
「少将の歌われた『葦垣あしがき』の歌詞を聞きましたか。ひどい人だ。『河口かはぐちの』(河口の関のあらがきや守れどもいでてわが寝ぬや忍び忍びに)と私は返しにうたいたかった」
源氏物語:33 藤のうら葉 (新字新仮名) / 紫式部(著)
東京の或雑誌に美術記者を勤めてゐて、かなり評判のいゝ男がある。去年の秋の文部省展覧会に、竹内栖鳳氏の『河口かはぐち』といふ作品を見た時、この美術批評家は一寸その絵の前で立ちどまつたが、
河口かはぐち街角まちかど、工場の屋根などが寂しいねむけに渦卷いて
太陽の子 (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
この河口かはぐちは江戸時代から大きな船の碇泊した港で、今日でも東京湾汽船会社の桟橋と、船客の待合所とが設けられ、大嶋行の汽船がこの河筋ではあたりを圧倒するほど偉大な船体と檣と烟突とを空中にそびやかしてゐる。
町中の月 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
みことはそのからすがつれて行くとおりに、あとについてお進みになりますと、やがて大和やまと吉野河よしのがわ河口かわぐちへお着きになりました。
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
帆村探偵は、松山たちの動静どうせいにつき、その夜見ていたままを、雁金かりがね検事と、河口かわぐち捜査課長とに説明した。
麻雀殺人事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
船はいつしか狭い堀割の間から御船手屋敷おふなでやしきの石垣下をめぐってひろびろとしたつくだ河口かわぐちへ出た。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
河口かわぐちらの旧友と会見し、それから京都に出て、直ちに白河家しらかわけに参候し神祇伯資訓じんぎはくすけくに卿に謁し祗役しえきの上申をしてその聴許を得
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
私は永代橋を渡る時活動するこの河口かわぐちの光景に接するやドオデエがセエン河を往復する荷船の生活を描いた可憐かれんなるの『ラ・ニベルネエズ』の一小篇を思出すのである。
彼今翼をかの河口くちに向く、そはアケロンテのかたにくだらざるものかしこに集まる習ひなればなり。 一〇三—一〇五
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)