“かこう”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:カコウ
語句割合
佳肴31.0%
河口11.3%
火光5.6%
花香4.2%
嘉興4.2%
花崗4.2%
花梗4.2%
火口2.8%
夏侯2.8%
何后1.4%
夏口1.4%
佳香1.4%
華紅1.4%
下江1.4%
下降1.4%
佳候1.4%
加工1.4%
可洪1.4%
嘉肴1.4%
夏候1.4%
夏后1.4%
恰好1.4%
果糕1.4%
火坑1.4%
火孔1.4%
火攻1.4%
火炕1.4%
花候1.4%
賈后1.4%
霞光1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と、ある限りの湯女を一席にあつめ、ある限りの酒と佳肴かこうそなえて、介三郎をもてなそうとしたが、介三郎はほどよくかれを外へ連れ出して
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「クリムスビーというと、北海ほっかいそそぐハンバー河口かこうを入って、すぐ南側にある小さい町です。河口は、なかなかいい港になっています」
英本土上陸戦の前夜 (新字新仮名) / 海野十三(著)
ふり返ると、暗い闇を通して、そこあたりと覚しきところにはたして火光かこうがあざやかに照って見えた。山火事! 赤城の山火事! 関東平野に寒い寒い冬が来たというしるしであった。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
こうとして一人みずからたたずむ時に花香かこう風に和し月光げっこう水に浮ぶ、これが俳諧の郷なり(略)
俳人蕪村 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
嘉興かこう羅愛愛らあいあいという娼婦があったが、容貌も美しければ、歌舞音曲の芸能も優れ、詩詞はもっとも得意とするところで、その佳篇麗什かへんれいじゅうは、四方に伝播せられたので
愛卿伝 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
とはいえ、事件を知悉ちしつした者の眼からすれば、この海賊的遠征隊の暴状は、花崗かこう岩の霊廟を石炭ショベルで破壊せんと企てた馬鹿さ加減以上であることは、明らかであった……
撥陵遠征隊 (新字新仮名) / 服部之総(著)
元来花托とは花梗かこうの頂端で萼、花弁、雄ずい、雌蕊の出発しているところではないのか。
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
たちまちかまの肌がドス黒く、火口かこうの焔も弱ってくらになってきた。久米一生涯の神品しんぴんも、今はどうなったか計られない。百助はそれを眺めてニタッ……と嘲笑あざわらった。
増長天王 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ですから、父上のお顔で、富豪かねもちを紹介して下さい。曹家は、財産こそないが、遠くは夏侯かこう氏の流れを汲み、漢の丞相曹参の末流です。この名門の名を利用して、富豪から金を出させて下さい」
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「すわ、大変」と、狼狽して、張譲ちょうじょうを始め、おのおの生きた心地もなく、内宮へ逃げこんで、窮余の一策とばかり、何進の妹にして皇后の位置にある何后かこう裙下くんかにひざまずいて、百拝、憐愍れんびんを乞うた。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして皇后となってからは何后かこうといわれている。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「もしやこのまま、二十余艘の軍船と兵と、この魯粛の身を土産に、夏口かこうまで行ってしまうつもりではあるまいか?」
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
凌統には、承烈都尉じょうれつといの封を与え、甘寧には兵船百隻に、江兵五千人をあずけ、夏口かこうの守りに赴かせた。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この開展かいてんせる瑩白色花蓋えいはくしょくかがいへんの中央に、鮮黄色せんおうしょくを呈せる皿状花冕さらじょうかべんえ、花より放つ佳香かこうあいまって、その花の品位ひんいきわめて高尚こうしょうであることに、われらは讃辞さんじしまない。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
薔薇ばら玫瑰まいかい(日本の学者はハマナシ、すなわち誤っていうハマナスを玫瑰まいかいとしていれど、それはむろん誤りである)も同国人にとうとばれ、その花に佳香かこうがあるので茶に入れられる。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
岩井粂八くめはちといった時分の弟子には、紀久八きくはちたちがあるが、月華になってからは、かつらとか、名古屋の源氏節から来た女にも、華紅かこうとか、華代子とかいう名をつけた。
市川九女八 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
「お師匠さん、ごめんなすって下さい。華紅かこうさんが、よそのお弟子さんと間違えられたのですよ。」
市川九女八 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
幾月かに一度ずつ、文明の製品を積んだ洛陽船が、この地方へも下江かこうしてきた。そして沿岸の小都市、村、部落など、市の立つところに船を寄せて、交易こうえきした。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「はいッ、では、もう二百メートル、下降かこういたしましょう」
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
勝三郎は病がとかく佳候かこうを呈せなかったが、当時なお杖にたすけられて寺門じもんで、勝久らに近傍の故蹟を見せることが出来た。勝久は遊覧の記を作って、病牀びょうしょう慰草なぐさみぐさにもといっておくった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
就中なかんづく、ねうちものは、毛卷けまきにおしどりの羽毛うまう加工かこうするが、河蝉かはせみはねは、職人しよくにんのもつともほつするところ、とくに、あの胸毛むなげゆるは、ごとうをせる、といつてあたひえらばないさうである。
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
玄応慧琳の音義よりして外、蔵経書院蔵に収められてゐる慧苑の華厳経音義、処観の紹興蔵音、弘教書院蔵に収められてゐる可洪かこうの随函録、希麟の続経音義等がある。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
あの大序の〽嘉肴かこうありといえども、食さじされば味わいをしらず——あすこから三段目、殿中の喧嘩場まで、本をそのまま素読みにして講釈のように演ってみたんですが、そうすると、また
初看板 (新字新仮名) / 正岡容(著)
この黒壁には、夏候かこうぴきの蚊もなしと誇るまでに、蝦蟇がまの多き処なるが、乞食僧はたくみにこれをあさりて引裂きくらうに、おおむ一夕いっせき十数疋を以て足れりとせり。
妖僧記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
匈奴きょうどと呼ばれている、我々の先祖はあの有名な夏后かこう氏なのだ。我々の生活は自然で自由だ。水草を追って牧畜をする。馬や牛や羊や※駝らくだや、驢※ろや駃騠けってい騊駼とうと騨※てんけいや、こういう物を牧畜する。
沙漠の美姫 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
いつも夢見ているあどけない恰好かこうをしていて、そしてかすかに皮肉な苦味を帯びている。
食魔 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
その中で、舐めて来た液汁と咬みとつた花粉の粒とが消化作用で美味しい果糕かこうに変つてしまふ。それが蜂蜜なのだ。これで、その上手な料理はすんだのだ、その䐿一杯につまつてゐるのが蜂蜜だ。
再び三途さんず火坑かこうめぐ
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この火山島かざんとう直徑ちよつけいわづか三粁さんきろめーとる小圓錐しようえんすいであつて、その北側きたがは人口じんこう二千五百にせんごひやくまちがあり、北西ほくせい八合目はちごうめ噴火口ふんかこうがある。火孔かこう三箇さんこ竝立へいりつして鎔岩ようがんたゝへ、數分間すうふんかんおきにこればしてゐる。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
「しからば火攻かこうふせぎは」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「徳を修めて仁を行うなら、火炕かこう中にも青蓮がありますじゃ、このわしが何を知りましょうや」
続黄梁 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
故ニ花候かこうニ当テハ輪蹄りんてい陸続トシテ文士雅流俗子婦女ノ別ナク麕集きんしゅうシ蟻列シ、繽紛狼藉ひんぷんろうぜき人ヲシテおおいいとハシムルニ至ル。シカシテ風雨一過香雲地ニゆだヌレバ十里ノ長堤寂トシテ人ナキナリ。
向嶋 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
と、言って青年をゆるして帰らした。問官は時の天子孝恵こうけい皇帝の皇后賈后かこうの親類の男であった。
賈后と小吏 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
そうしてそのけ目からは、言句ごんくに絶した万道ばんどう霞光かこうが、洪水のようにみなぎり出した。
神神の微笑 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)