火光かこう)” の例文
四十匁蝋燭は燃え残って五分ほどになり、赤々と燃え上る火光かこうは、彼の開け放しの口を照した。
阿Q正伝 (新字新仮名) / 魯迅(著)
ふり返ると、暗い闇を通して、そこあたりと覚しきところにはたして火光かこうがあざやかに照って見えた。山火事! 赤城の山火事! 関東平野に寒い寒い冬が来たというしるしであった。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
すると、そのあかい火光かこうのなかからまッさきに
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
夕空をつく火光かこうの中に
原爆詩集 (新字新仮名) / 峠三吉(著)