“幾金”の読み方と例文
読み方割合
いくら100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何んでも手に一つの定職を習い覚え、握りッこぶしで毎日幾金いくらかを取って来れば、それで人間一人前の能事として充分と心得たものです。
母は大方かかる事と今朝けさよりの懸念けねんうたがひなく、幾金いくらとねだるか、ぬるき旦那どのの処置はがゆしと思へど、我れも口にては勝がたき石之助の弁に
大つごもり (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
嗚呼飛んでも無い事を忘れた、十兵衞殿ゆるりと遊んで居て呉れ、我は帰らねばならぬこと思ひ出した、と風の如くに其座を去り、あれといふ間に推量勘定、幾金いくらか遺してふいと出つ
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)